DE PASION MORTAL SONGS FROM TWO GOLDEN AGES

NICHOLAS MULROY ニコラス・マルロイ

ラテン・ポップから垣間見える20世紀の動乱と、妥協なきバロック解釈の静かなる共存

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3,245円(税込)

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レーベル
LINN RECORDS
国(Country)
UK
フォーマット
CD
規格番号
CKD746
通販番号
1008849524
発売日
2024年06月07日
EAN
4589538812386
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商品詳細情報

命がけの情熱 中南米20世紀と欧州17世紀、二つの黄金時代の音楽
【収録内容】
1. ビクトル・ハラ(1932-1973): Te recuerdo Amanda アマンダの思い出
2. トマス・メンデス(1927-1995): ククルクク、鳩よ
3. ヘンリー・パーセル(1659-1695): O ! Fair Cedaria おお美しきセダリア Z 402
4. クラウディオ・モンテヴェルディ(1567-1643): Tempro la cetra 竪琴の弦を調え
5. シルビオ・ロドリゲス(1946-): Hoy mi deber 今日は母国のために歌わねば
6. アリエル・ラミレス(1921~2010): Alfonsina y el mar アルフォンシーナと海
7. ニコ・ロハス(1921~2008): あるヴァイオリン弾き医者の肖像(あるメディア人ヴァイオリン弾きの描写)
8. ラファエル・エルナンデス・マリン (1892~1965): Silencio 静寂
9. パーセル: In the black dismal dungeon of despair 絶望を誘う、暗く陰鬱な地下牢 Z 190
10. ロドリゲス: 帽子の女性を描いた油彩画
11. パーセル: Prelude / If love’s a sweet passion / Gigue プレリュード~もし恋が甘美な心情であるなら~ジグ(《妖精の女王》Z 629より)
12. ロドリゲス: オハラ(願い)
13. パーセル: The sparrow and the gentle dove 雀と優しいキジ鳩 (《戦争の荒々しさと危うさ》Z 325より)
14. パーセル: Fantasia in G major ファンタジア ト長調 Z 742
15. パーセル: By beateous softness 美しき優しさに(《今こそ栄光の陽が昇り》Z 332より)
16. パーセル: An Evening Hymn 夕べの祈り Z 193
17. ロドリゲス: La Gaviota カモメ

【演奏者】
ニコラス・マルロイ(テノール)
エリザベス・ケニー(アーチリュート、バロックギター、テオルボ)
トビー・カー(ギター、テオルボ)
ミュージック・フォー・ア・ホワイル(古楽器使用)
マーガレット・フォールトレス、レイチェル・ストラウド(ヴァイオリン)
アンナ・カーゾン、フランチェスカ・ギルバート(ヴィオラ)
アンドルー・スキッドモア(チェロ)
録音: 2023年1月7-8日 オールド・メリルボーン通りセント・マーク教会、ロンドン
収録時間: 72分

ジョン・エリオット・ガーディナー、ジョン・バット、ロバート・キング、ジョルディ・サヴァールなど世界の古楽器ムーヴメントを牽引する名指揮者たちに招かれソリストとして活躍してきた英国のテノール歌手ニコラス・マルロイのソロ・アルバム。しかし演目は古楽レパートリーに絞らず、キューバ、メキシコ、チリなどのポピュラー・シーンを活気づけてきた20世紀中南米のシンガーやソングライターたちの名曲を17世紀音楽と巧みに対置させる構成になっています。マルロイの伸びやかで温もりある美声によって優美に歌い上げられることでラテンアメリカ音楽が驚くほど新鮮に響く一方、その佇まいと全く違和感なくバロック作品の妥協ない古楽解釈が共存するプログラム進行はきわめて印象的。現代ギター含め多様な撥弦楽器を弾きこなす2人の古楽器奏者、エリザベス・ケニーとトビー・カーの柔軟な対応力にも驚かされます。キューバのシルビオ・ロドリゲスやニコ・ロハス、プエルトリコのラファエル・エルナンデス、チリのビクトル・ハラなど、母国の情勢に抗い命がけの活動を続けた音楽家たちの曲と相俟って、パーセルやモンテヴェルディの書法に潜む時代に先駆けた斬新さにも改めて気づかされることでしょう。穏やかでありつつ豊かな語りに満ちた歌を通じ、20世紀を通じてカウンターカルチャー的に発展してきた古楽と、時代の激動から生まれたラテンポップとの思わぬ相性も実感できる1枚です。

(ナクソス・ジャパン)