1,528円(税込)
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DOWN NORTH CAMPの仙人掌とQROIXが放つ全10曲のストリート・アルバム!!
真夜中のラッパー/詩人・仙人掌とドープ・ビートメイカー・QROIXの日常と心象風景が刻まれた素晴らしい一枚。
CENJU、MUTA、H.I.Tが参加。仙人掌のブランニュー・シットをまとまった形で聴ける意味でも貴重な作品。
雲のすき間から斜陽が顔を出し梅雨の終わりをつげる雨上がりのQXスタジオ。
モニターは古い映画が垂れ流され、スピーカーからbeatがloopされている。
beatを聴きリリック綴る仙人掌。
床に散らかったレコードや雑誌と同化している。
ソファで煙を燻し曲の編集を進めるQX。
こんな調子が昼下がりから続き2人の集中力が切れかけた時、LOOPの途切れたタイミングで映画の台詞だけが聞こえてきた。
『オレ、もう終わっちまったのかな…』
『まだ、始まっても無ぇよ』
その刹那、QXが飛び起き咆哮した…
「オレだって終わって無いし!」
「てか、始まっても無いから!」
咆哮と同時にbeatのloopが始まり、咆哮はbeatに掻き消され、虚無感だけが残った。
虚無感が部屋に広がるなか、仙人掌がペンを置き
「クロくん!ビール呑み行こう!」
屈託の無い笑みだった。
QXは頷き、当てもなく2人は街にくり出す。
街が帰路に着く人を照らす頃、彼らは先に一杯かっくらう…
このEPは仙人掌とQROIXのサボタージュとメランコリックが自らの内を削り、堀探る様を詰め込んだ唯一無二のsmorkey town blues。
また暑い季節が始まろうとしてる。
text by Kyuma Kamikawa
仙人掌&QROIX