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ラトル&LSOヤナーチェク第2弾
熱き情念渦巻く《カーチャ・カバノヴァー》
★ラトル&LSOのヤナーチェク第2 弾は、ヤナーチェクの6つ目のオペラで代表作のひとつ、《カーチャ・カバノヴァー》。情熱的な旋律、細やかな風景の美しい描写や嵐を思わせる部分など、物語のすべてが盛り込まれた序曲からすでに、ヤナーチェクに思い入れのあるラトルの棒は全開。ラトルがオペラ歌手になることを決意した作品《利口な女狐の物語》(2019年録音/LSO0850)に続く、力の入ったプロジェクトで、LSOも全力でこたえています。アマンダ・マジェスキ、サイモン・オニールら、豪華歌唱陣をそろえての演奏会形式の上演で、大評判となった演奏です。
★ヤナーチェク(1854-1928)は、この作品を1920年のクリスマス頃にいったん仕上げ、1921年の4月頃にさらに手を加えて完成させました。60代半ばのヤナーチェクは1922年のクレンペラー指揮による初演に際して「美しいヴォルガ川のように、私のペンから作品が流れ出したのだ。(登場人物などをあらわす)モティーフひとつひとつが、それ自身で変容してゆく」といった旨のコメントを寄せています。モティーフが織りなす熱情と劇的な緊迫感が、ラトルの指揮によってこれ以上なく効果的に響き渡ります。
★若く、繊細で、愛に飢えたカーチャ。退屈な夫とスノッブな家族と人里離れた田舎の村に閉じ込められた彼女には逃げ場がありませんでしたが、夏の嵐の夜、ボリスとの恋を選び、最後は罪の意識にさいなまれ、ヴォルガ河に身を投げるという悲劇的な結末を迎える物語。熱い感情に満ちている物語が、これ以上なき熱気と色彩感をもって描かれています。
★カーチャ役のアメリカのソプラノ、アマンダ・マジェスキは2019年のコヴェント・ガーデンでの《カーチャ・カバノヴァー》公演で一躍世界の注目を集めました。「silverly beauty」の声として存在感を発揮しています。ボリス役には世界的スター、サイモン・オニール。ワーグナーでも世界的に名をはせた、まさに実力・人気ともナンバーワンのテノール。ほかにもコジェナーら豪華歌唱陣が勢ぞろいしています。
(キングインターナショナル)
【収録内容】
ヤナーチェク:歌劇《カーチャ・カバノヴァー》
[Disc 1](38:26) 第1幕
[Disc 2](61:00) 第2幕、第3幕
【演奏者】
パヴロ・フンカ(サヴィオル・ヂコイ/ バス・バリトン)・・・富裕な商人
サイモン・オニール(ボリス・グリゴリェヴィチ/テノール)・・・ヂコイの甥
カタリーナ・ダレイマン(マルファ・カバノヴァー/メゾ・ソプラノ)・・・愛称カバニハ/富裕な商家の未亡人
アンドルー・ステイプルス(チホン・カバノフ/テノール)・・・マルファの息子
アマンダ・マジェスキ(カチェリーナ(カーチャ)/ソプラノ)・・・チホンの妻
ラディスラフ・エルグル(ヴァーニャ・クドリャーシ/テノール)・・・ヴァルヴァラの恋人/ヂコイの執事
マグダレーナ・コジェナー(ヴァルヴァラ/メゾ・ソプラノ)・・・カバノフ家の養女
ルカーシュ・ゼマン(クリギン/ バリトン)・・・クドリャーシの友人
クレール・バーネット=ジョーンズ(グラーシャ、フェクルーシャ、使用人/メゾ・ソプラノ)・・・カバノフ家の女中
サー・サイモン・ラトル(指揮)、ロンドン交響楽団、ロンドン交響楽団合唱団〔合唱指揮:ウィリアム・スポールディング〕
録音:2023年1月11&13日、バービカン・ホール
(2SACD Hybrid)
STEREO
5.1 multi-channel
SIMON RATTLE / サイモン・ラトル
イギリス出身の指揮者 (1955-)