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これまでにも好作品をリリースしてきたチアゴ・ペチッチの新作は、ギリシャ神話のオルフェウをテーマにした作品。前回まではカシンが務めていたプロデューサーだが、今回はヂオゴ・シュトラウス。サンバやボサノヴァといったブラジル伝統のサウンドから、弦楽オケを交えたクラシカルなアレンジ、80'Sリバイバルも視野に入れた耽美的でゴージャスなサウンド・メイクなどより多彩になり、彼のシアトリカルな側面がより顕著になった印象だ。レンジの広いアレンジを支えるバックも盤石でクアルタベーのマリア・ベラルドからダニエル・ヂ・アルカンタラやジョルジーニョ・ネトといった実力派が大挙参加。90'S前半のカエターノの作品にも通ずる、まるでひとつの戯曲を観賞しているような作品だ。
THIAGO PETHIT / チアーゴ・ペチッチ