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快挙! あのジスモンチとも親交の深い鬼才パーカッショニスト、マルコ・ボスコが 1983 年にリリースした初となる自身名義作『METALMADEIRA』が初の LP リイシュー!
サンパウロ出身のプロデューサー/パーカッショニストとしてエグベルト・ジスモンチやレイラ・ピニェイロを支えたというマルコ・ボスコ。一時期日本にも滞在し、自身のバンドであるグルーポ・アカルーで山本剛と録音するなど、日本にもなじみの深い音楽家だが、そのグルーポ・アカルーを解散したのち、初めてリリースした自身名義作品が本作『METALMADEIRA』である。当時のブラジルではメジャー会社からの過度な干渉を避け、インディペンデント・レーベルから自身の音楽性を存分に発揮した作品をリリースするミュージシャンが一般化しつつあった時期で、本作も同様にマイナーなレーベル「Arco Iris Empreendimentos Artisticos」からリリースされたもの。タイトルは「Metal = 金属」と「Madeira = 木」を掛け合わせた造語で、自身のパーカッションのほとんどがこの 2 つの素材から成り立っていることから着想を得たのだという。カリンバを中心としたスピリチュアルなオープニング "Metal I" を筆頭に、同時期のジスモンチにも通ずるスペーシーなインストゥルメンタル "Metal II" など DJ にも人気のトラックを収録した Side-A は、楽曲名からもわかる通り、金属の楽器を中心にした演奏を収録。一方の Side-B は、MUSIC FROM MEMORY のコンピレーション『OUTRO TEMPO: ELECTRONIC AND CONTEMPORARY MUSIC FROM BRAZIL, 1978-1992』にも収録されたルリ&ルシーナをフィーチャアした "Madeira II" を筆頭に、木製のパーカッションと歌声をメインに、ときに自然音なども交えたアマゾンのごとき神秘さをたたえたトラックが並ぶ。その個性的な内容と確かな音楽性はもちろん、マイナーレーベルからのリリースということもあり、当時のオリジナル盤は実に貴重で、近年高値で取引されている状態であった。今回のリイシューはまさに待望なわけだが、今回はそれだけでなくマルコ・ボスコ自身が手掛けた未発表曲2曲を収録という嬉しいボーナスもあり。再評価高まるブラジルの知られざるインディー・ミュージック、器楽音楽のなかでも、いま最も聴かれるべき一枚と言えるだろう。特殊スリップケース付き全世界300枚限定。
MARCO BOSCO / マルコ・ボスコ