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正に魔都京都から届けられた最後の歌とでも言おうか。歌が純粋に歌として響くことの素晴らしさを思い起こしてくれるシンガーソングライター長谷川健一。繊細で冷たい穏やかな光が暖かく震えながら降り注ぐ誰にも真似できないハセケンの世界。その官能的で優しくも切ない叫びは聞くものを別世界へと誘う。
レコーディング・メンバーは山本達久(ドラム)、石橋英子(ピアノ/ コーラス)、船戸博史(ウッドベース)。静かに穏やかに長谷川健一の世界を盛り上げるこの上ないメンバー。今回のアルバム『震える牙、震える水』は長谷川健一の全てをさらけ出した炎の震えも止まる決定盤。
ウラとオモテを見せながら舞うコトバ、光と闇を映しながらたたずむ風景、それらを、ただ、そこに居て、見たり、触ったり、聴いたりしながら、そのありのままを長谷川健一は歌うのだが、彼の心象風景を通って出てくるコトバや風景は、もはや以前の色とは明らかに違った色、カタチを見せながら、不思議なやさしさと強さを持つうたに結実する。彼は間違いなく天性の詩人(うたい手)である。
−山本精一
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