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小説家は、女に<叫ばせ>、男を<にやりと笑わせる>。
作家は、小説内では異性に<キスをさせる>。
統計から見えてくるジェンダーによる偏りをはじめ、
文章のテクニックまでを検証。
・武庫川女子大学の工藤彰先生「言語情報・文献管理特論」の2021年度の教科書に採用いただきました!
・『kotoba』(2020年夏号)にて『数字が明かす小説の秘密~スティーヴン・キング、J・K・ローリングからナボコフまで』が紹介されました!
・「本が好き!」<三宅香帆の今月の一冊>にてブックレビューが掲載されました!
・和光大学図書・博物館発行の活動報告集「LRPレポート 2018」にて紹介されました!
・朝日新聞(2018.12.29)読書面にて朝日新聞書評委員の「今年の3点」に選ばれました! 黒沢大陸さんの選です。
・「ミステリマガジン」(2018年11月号)にて紹介されました!紹介者は松坂健さんです。
・「ダ・ヴィンチ ニュース」に書評が掲載されました!評者はルートつつみさんです。
・「週刊朝日」(2018.9.21)に書評が掲載されました!評者は栗下直也さんです。
・「図書新聞」(2018.9.8)にて紹介されました!
・「北日本新聞」(2018.8.12)に書評が掲載されました!評者は秋草俊一郎さんです。
・「毎日新聞」(2018.8.19)に書評が掲載されました!評者は若島正さんです。
・「新文化」(2018.8.9)週間ベストセラー(7/26~8/1)、丸善 丸の内本店の文芸ジャンルで18位!
・TOKYO FM「TIME LINE」(2018.8.8)にて紹介されました!
・「ダ・ヴィンチ」(2018年9月号)にて書評が掲載されました!評者は印南敦史さんです。
・「ダ・ヴィンチ」(2018年9月号)にて紹介されました!紹介者は朝宮運河さんです。
・「Book News」に書評が掲載されました!評者は永田希さんです。
・「HONZ」に書評が掲載されました!評者は冬木糸一さんです。
ビジネスのトレンドである「統計的思考」を、
小説や文章の世界に応用した画期的な1冊!
ハーバード大学統計学部名誉教授 カール・N・モリス推薦!
本書は、偉大な作家の作品についてビックデータ的発想を与えてくれる。
そして、その洞察と統計結果は、私たち自身の文章を磨くことにも役立つだろう。
言葉と数字の世界へようこそ!
1)膨大なテキストを解析して数値化。
小説にまつわるさまざまな「ルール」や「思い込み」を検証します。
2)取り上げる作品も、古典文学から、ベストセラー小説、ファンフィクション(いわゆる二次創作)までさまざま。
大量のデータベースを用いながら、使われる語彙や表現を統計的に扱うことで、小説についての一般的な言説がデータによって裏切られ、また証明されます。
3)作家志望の方はもちろん、小説好きのみなさんならだれでも楽しめます。
<本書で検証されるトピックの一部>
◆「副詞を多用するな」と語ったヘミングウェイは、本当に他の作家より副詞の使用頻度が低いのか?
◆男女で書き方の差に違いは出るのか?
◆小説にはジェンダーの偏りが(かなり)あった!
◆データ解析で覆面作家の正体を暴けるのか?(スティーヴン・キングと変名であるリチャード・バックマンの文章を解析してみると…)
◆一文の単語数がどんどん減少していることが判明!
◆共感覚者だったナボコフは色名を他の作家より多く使っていて、いちばん多用された色は藤色だった。
◆『ハリーポッター』のヒットで、アメリカの書き手がイギリス的表現を多用するようになった?
◆(ありきたりな)動物の直喩をいちばん使っている作家は、『チャタレイ夫人の恋』のD・H・ロレンスだった。
◆イギリスとアメリカの官能小説でもっとも差が出る単語。
◆ニューヨークとテキサスの官能小説でもっとも差が出る単語。
◆ベストセラー作家は、表紙の20%を名前が占めるようになる。…etc.
目次
まえがき 文学ミステリーを解決した確率関数
統計学による新しい文章分析
文章のさまざまな「ルール」を検証する
1章 控えめに用いなさい
副詞使用率と作品の人気の相関関係
簡潔に書いた作品ほど成功する
プロ対アマチュア
2章 彼の書き方、彼女の書き方
男女間の使用単語の差を調べてみよう
「This sentence is written by a woman」(この文は女性が書いたものである)という文は、男性が書いた確率が高い
「she」より「he」が使われている
ジェンダー・バイアスを調べてみよう
異性をどのように書いているか
作家は異性に「キス」させる
3章 文章に「指紋」はあるのか?
「指紋」を探し求めて
覆面作家の正体を暴く
サリンジャー=トマス・ピンチョン説
共著者は誰だ?
ファンフィクションの作家たちにも指紋がある
4章 お手本にならって書くべし
感嘆符は3つ以上使ってはならない
突然!を絶対に使わない作家
思考動詞は避けるべき?
修飾語の使用は避けるべき?
近年、「とても」の使用が減少している
5章 バカになっていく文章
小説は……バカになっている
どんな文章が読まれるのか?
6章 ハリー・ポッター・インヴェイジョン――イギリス対アメリカ
アメリカ人をイギリス風に変えたハリーの魔法
セックス描写に見るイギリスとアメリカの違い
ご当地作家はどこまで有利か?
アメリカ人はうるさいのか
7章 クリシェ、反復、お気に入り
左翼の文章と右翼の文章
反復表現――ヴォネガット対ピンチョン
「クリシェ」多くして、船山に登る
動物を使ったクリシェ――蝶のように舞い、「直喩」のように刺す
お気に入りの言葉を探せ!
作家の「頼みの綱」単語を探せ!
8章 表紙から本を判断するにはv いちばん大きな名前は誰だ
共作者との大きさ比較
本はどんどん厚くなってしまう……
9章 はじめ方と終わり方
最悪の書き出し
終わりは短く
エピローグ 言葉と数字の世界を旅して
訳者あとがき 小説を読む/書く/分析するための「道具」は多ければ多いほど楽しい
翻訳:坪野圭介(つぼの・けいすけ)
1984年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学。大学講師、翻訳者。専門はアメリカ文学・文化。翻訳者。エミリー・アプター『翻訳地帯ーー新しい人文学の批評パラダイムにむけて』(共訳)、チップ・キッド『判断のデザイン』、デイヴィッド・シールズ他『サリンジャー』(共訳)などがある。
ブックデザイン: 寄藤文平(文平銀座)
*本書は電子書籍でも配信しております。
ベン・ブラット
ベン・ブラット(Ben Blatt)
ハーバード大学応用数学専攻。作家、統計専門家。共著書に『I Don’t Care If We Never Get Back(帰れなくても気にしない)』がある。ウェブサイトはBBlat.com。Twitterのアカウントは@BenBlatt。