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「何語で?」で日本でも一躍ブレイクを果たした人気ピアニスト、ヴィジェイ・アイアーと、元々CIMPより作品を幾つかリリースしていたが、2004年にFRESH SOUNDとCLEAN FEEDからリリースされた作品でようやく地元アメリカでも高い評価を得た驚異のアルト奏者スティーヴ・リーマンらによる2002年結成のベースレス・トリオ。内容はヴィジェイ・アイアー作品の世界に近い、複雑なコード進行と緊張感に溢れたリズムでガンガンと暗い地下道を突き進む感じのコンテンポラリー・サウンド。勿論フリー・インプロヴァイズが主体となっている。との事だが、ある程度決まったテーマの中で各メンバーが交代に動き回っているという印象が強い。ひたすら低音部を激しく乱れ打ちするアイアーのピアノに、CLEANFEED盤で聴かせた程の破壊度は無いが、バンド全体に硬質な空気を送り込むリーマンのサックス、鬼気迫る変拍子炸裂のカヴィーのドラムという隙の無い3人の演奏はベースレスという事を感じさせない重厚感のあるダーク・ポスト・ジャズ作品だ。
■VIJAY IYER(p),STEVE LEHMAN(as,ss),ELLIOT HUMBERTO KAVEE(ds)
FIELDWORK / フィールドワーク