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2016年再プレス。
古くはジャズ・ボサ・ノヴァに端を発し、70年代にはアジムスの登場でクロスオーバー・サウンドが世界を潤したブラジルにおけるトリオ・ジャズの歴史。ワールド・クラスのサウンドを生み出したその系譜を受け継ぎつつ、高いスキルと個性的なアレンジでブラジリアン・ジャズ・トリオをさらなる高みへと誘う、今注目のユニットが、この「トリオ・コヘンテ」である。
セッション・ピアニスト/ソリストとしてシーンで注目度を上げている才人ファビオ・トーレス(p)、ヤマンドゥー・コスタのサポートでセンシティヴなドラムを披露することで知られるエドゥ・ヒベイロ(ds)、そして硬派MPBのファースト・コール・ベーシストであるパウロ・パウレッリ(b)からなるトリオで、2005年に1st アルバム「CORRENTE」をリリース。絶頂期のアジムスを想起させるエレピのメロウ・サウンドと、アコースティック・トリオ・セッションのタイトなアンサンブルの両方を見事に演じ分け、ブラジル・ジャズの新たな方向性を開拓した名作とファンの間で謳われた。1stリリース後に、ブラジル国内外でツアーを敢行。パキート・デ・リヴェラ、アンソニー・ウィルソン、ステーシー・ケントといった才人や、レイラ・ピニェイロ、アミルトン・ヂ・オランダ、レニー・アンドラーヂほか、ブラジルの実力者とも共演。そして、ついに2011年、久しぶりにトリオが集結し、待望の2nd作がリリースとなった。
コンテンツは、メンバーのオリジナルとMPBカバー曲を素材に、彼らの持ち味であるアコースティック&エレクトリック・セッションを完璧に使い分けた、前作以上に高いパフォーマンスが凝縮されたもの。スタートM1はバーデン・パウエルの佳曲で、繊細なメロディーをアコースティック・アンサンブルが駆け抜けるタイト・ナンバー。続くドリヴァル・カイーミの名曲もアコースティック・アレンジで、旋律の持つ奥深い魅力を、絶妙な不協和音を絡めたコード・ワークで表現。M3は、ファビオのローズが滑らかに響くエレクトリック・アンサブル。ショーロの素材をグルーヴィ・ジャムへと昇華させたサウンドは見事というほかない。同じショーロを素材としたパウリーニョ・ダ・ヴィオラ作M6は、高尚な生ピアノ・トリオが原曲の持つ味わいを、より洗練させた好テイク。
そしてエレピ・バージョンのハイライトはM9「AMOR ATE O FIM」。エリス・レジーナの歌唱で知られる初期ジルベルト・ジルの名曲が、弾けるローズのタッチで彩られたジャズ・サンバだ。一方で、アコースティック・バージョンでの注目トラックは、バーデン・パウエルの「DEIXA」。オリジナルの導入部分から本編へと流れるドラマティックな音像は、ジャズ・ボサ・ノヴァ・カバーの鉄板として60年代より数多くのテイクが存在するそのどれとも異なる新たな解釈/再構築の象徴。トリオの持つ類稀な資質を伺わせる名演と言わざるを得ないほどだ。
Amor até o fim
カバーのみならず、メンバーそれぞれが持ち寄ったオリジナル・レパートリーも、すべてが印象的。ソリストとしてのキャリアを高め、再びシンクロする3者が織り成す絶品ジャズ・ブラジリアン。ブラジル・インストはもちろん、ジャズ・リスナーに向けても「新」ワールド・クラスの逸品として強力レコメンド。
【Musicians - TRIO CORRENTE】
Edu Ribeiro (drums)
Fabio Torres (acoustic piano & rhodes)
Paulo Paulelli (acoustic & electric bass)
ARTISTS WEB SITE
1st ALBUM
TRIO CORRENTE / トリオ・コヘンチ