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現代を代表する歌姫ルシアーナ・ソウザ3年振りの新作レナード・コーエンの世界を原点としたイマジネーションあふれる10曲スコット・コリー、シコ・ピニェイロとのドラムレス ・トリオによるフォーキーな風合いも魅力なラリー・クライン・プロデュース第6弾!
★ジャズ/ブラジル音楽をベースに、名実ともに現代を代表するアーティストとなった歌姫ルシアーナ・ソーザ。音楽一家に生まれ、3 歳で初のレコーディングを経験し、16 歳にしてスタジオ・ワークのファースト・コールとなったルシアーナは初のリーダー作からもうすぐ 20 年。3 年振りとなる作品は、シンプルにして深遠な世界観が満ちあふれるアルバムになりました。
★コンセプトは、“言葉、詩”と“ストリングス”。何年も前に、レナード・コーエンの『Book of Longing』の世界に完全に魅了されたというルシアーナ。本作は、そのコーエン他、エドナ・ミレイ、エミリー・ディッキンソンにインスパイアされて作曲。自らの作詞も含めて10編の曲を収めています。
★メンバーは、ベーシストのスコット・コリーとギタリストのシコ・ピニェイロと、3人。スロー~ミディアムのテンポのナンバーを、ドラムレスでつづっていく演奏は、その特長が活かされたタイム感覚と、空間の広がりがある穏やかな世界。また「言葉を大切にして、それらが自分を導いて行くものを表現したかった」といい、「演奏は複雑なハーモニーの重なりを排して、シンプルで飾りのないものにしたい」とルシアーナが語る通り、作品の世界は極めてシンプル。しかし、シンプルだからこそ、情感があふれます。
★ルシアーナが尊敬してやまないミュージシャンで、長年の関係を通して完璧な音楽家ともいい、共演を熱望したというスコット・コリーと、共演歴はやや浅めでありながら、演奏してすぐさま深く共感し合う仲になったというシコ・ピニェイロ 2 人の奏でる弦の響きと、詩の世界を噛みしめるように思慮深く、ソフトな声質で歌い紡ぐルシアーナの世界は、終始穏やかでありつつ、豊穣。ルシアーナ曰く、「詩の“明確な”意味は必ずしも重要なものではない」といい、「2人のミュージシャンとは“信頼”と“直感”により、何かを尋ねることもなく、答えを得られる仲」とも語る通り、お互いの演奏する音を感じ合うミュージシャンによって奏でられる音楽は、英語の詩の内容や、意味づけのようなものも自然に越えて、聴き手に伝える力ももっているようです。もっとも、ルシアーナは、音楽を奏でる前、詩と真摯に向き合い、何回も読み、噛みしめてイメージを広げるとのこと。また、この作品の制作以前、ルシアーナは、2000年にエリザベス・ビショップの詩を、2003年にパブロ・ネルーダの詩を表現した作品をリリース。前作に至るまで、このような試みを続けており、長年の積み重ねが一つに結実したものでもあります。
★レコーディングも、コリーのベースと、ピニエロのリズム・ギターそして、ルシアーナの声をライヴのようにレコーディングして、一部のトラックで、ギター・ソロと、パーカッションをオーバー・ダブするというシンプルなものですが、ジャンル / カテゴリーの境界線も飛び越えて、一人の歌い手として、成熟も感じる一作。今回も、公私とも充実のパートナーシップを築くラリー・クラインがプロデュース。クラインのかつてのパートナーであるジョニ・ミッチェルから広がるアメリカン・ポップ・ミュージックのファンの方にもお薦め/聴いていただきたい作品です。
メンバー:
Luciana Souza(vo, perc),
Chico Pinheiro(g),
Scott Colley(b)
LUCIANA SOUZA / ルシアーナ・ソウザ