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天草・牛深、日本の音頭のルーツと言われるハイヤ節。北からの船と都からの便りが南の風と交り、しなやかで強靭なグルーヴが形成された。長い時間と距離を経て、その唄とグルーヴは日本全国の港に錨を下ろす。2017年録音のハイヤ節、そして70年代に檜瑛司により収録されたカセット音源、さらにそのリミックス&ダブミックスが2枚組のCDに納められている。--------- 久保田 麻琴
●熊本県、天草諸島・下島の最南端に位置する漁村、牛深。以前ここは、廻船問屋や海産物問屋が立ち並ぶ南九州有数でももっとも賑やかな港町で、船乗りたちは「南風=ハエ」が吹くのを待つ風待ちの時間をつぶすために宴会を繰り広げていまいした。
●彼らが、酒の席で歌い踊っていたのが「牛深ハイヤ節」という賑やかな酒盛り歌です。南九州で歌われていた「二上がり甚句」に南西諸島から持ち込まれた南洋的なグルーヴが加えられて現在の形になったといいます。港町の荒々しさとお座敷歌ならではの洗練が共存する踊りの音楽です。
●この「ハイヤ節」は、牛深だけでなく九州各地に伝わったほか、北前船に乗って日本海沿岸地域にも伝えられ、佐渡島の「佐渡おけさ」や青森の「津軽あいや節」のルーツともなりました。民謡研究の大家、町田嘉章は「全国のハイヤ系民謡のルーツは、ここ牛深ハイヤである」という言葉を残してます。
●また、本アルバムのプロデューサー久保田 麻琴がこれまで6枚のアルバムを製作してきた『ぞめき』シリーズの阿波おどりにも深く影響を与えたと言われています。
●本アルバムのCD1には、現在の最良の「牛深ハイヤ節」が収められています。牛深ハイヤ保存会を構成する“南風倶楽部”、 “加世浦老人倶楽部・恵比寿会”、 “光彩会” 、“牛深朝市一座”という代表的な集まりを収め、「牛深ハイヤ節」以外にその源流と言われる「元ハイヤ(加世浦磯節~牛深ハイヤ節)」、されに、別の源流を持つ「牛深磯節」も収録されています。
●CD2には、1996年に逝去した徳島県鳴門市出身の舞踊家/民俗芸能研究家、桧瑛司が70年代に録音したと思われる「牛深ハイヤ節」という貴重な録音を1曲収録。さらに、久保田自身による同録音のリミックス/ダブ・ヴァージョンを3曲収めました。
●録音、リマスターは、もちろん久保田 麻琴自身が担当し、これまでの『ぞめき』シリーズや『郡上白鳥』同様、臨場感一杯で、空気感まで伝わってくる音に仕上げています。(本紹介文は、大石 始氏による解説から多くを抜粋しています)
<メーカーインフォより>
USHIBUKA HAIYA-BUSHI / 牛深ハイヤ節
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牛深ハイヤ節
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