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ヴァルミール・ボルジェス。彼の名前を聞いてピンとくれば、相当ののサンバ・ホッキ(ロック)シーン通。これまでに Alcione, Guilherme Arantes, Alexandre Pires, Wilson Simoninha, Toni Garridoといったサンバ~サンバ・ホッキ・シーンの重要人物達と共演。Wilson SimoninhaのDVD「MTV Apresenta Simoninha Canta Jorge Ben Jor」や,Paula Limaの名作CD「Sinceramente」、その後にリリースされたライブDVD「Samba Chic」などのプロデュース兼ギタリストを務めるなど、シーンの中心として精力的に活動。日本にもPaula Limaの2008年来日公演時にギタリスト/バンド・リーダーとして来日し、在日ブラジル人含む15人以上のミュージシャンを見事にまとめた立居振る舞いはいまだに印象的である。
しかしブラジルではプロデュースだけではなく、歌手/フロントマンとしても先述したアーティスト達に負けず劣らずの非凡な才能を発揮し既に活躍中。ソロ・アルバムのリリースがついに叶うこととなった。ヴァルミールの魅力を凝縮したライブでの収録が、実に素晴らしい一枚に仕上がっている。
JÓIA RARA
冒頭曲からその男気に溢れた色気が蔓延。ミドル・テンポのファンク・ビートに、ギターのカッティング、手拍子、女性コーラス、パーカッションなどが優雅に絡み合う。ナイトクラブの高揚感と共にブラジルらしいサウダーヂをそこはかとなく感じさせる歌心がたまらない。ミルトン・ナシメントの名曲#3では3人の女性コーラスとともに、ミニマムなファンク・ビートでしっとりとカバー。ジャジーなピアノをフィーチャアしつつも、ファンクとサンバのビートが見事に融合したグルーヴィー・トラック#8も特筆。そして彼の素晴らしいショウを祝うべく参加したゲストもまた凄い。Rappin Hoodが参加した#7、そしてWilson Simoninha, Max de Castroが参加した#12は"Zazueira"・・・とこれ以上ないのコンテンツ。2011年のMPB / サンバ・ホッキ・シーンの最重要アイテム。
WALMIR BORGES / ヴァルミール・ボルジェス