フーベルやカステーロ・ブランコのファンにも推薦! 過去作ではヴェロカイとコラボレーション、2014年作『De Graca』はラテングラミーにもノミネートされるなど着実にステップアップを続けるサンパウロ出身のシンガーソングライター、マルセロ・ジェネシの最新作。ジェネシが近年関心を寄せている地方主義を反映させたヤワナワ族の歌を取り込んだ幻想的で美しい冒頭曲、ブラジル北東部のリズムをアップデートさせた "Oxente"といった曲で幕を開け、稀代のストーリーテラーであるジェネシの物語は徐々に加速。サンクトペテルブルクのフィルハーモニー・オーケストラを迎えたスケールの大きい "O Seu Amor Sou Eu"、アフロフューチャリズム的なミッドソウル "Melodia da Noite"、シルヴァを思わせるシンセポップ "Palavra Amor"などなど、現代のトレンドに目配せしたナイーヴな電子音とブラジルらしい多彩かつ強靭なリズムを自在に操り、繊細さと力強さを併せ持ち、多角的で大きなスケールをもつ傑作となった。
New album, after 6 years of silence. Participations: Lucas dos Prazeres on percussion, Mestre Adelson Silva on Frevo drums, Robinho Tavares on bass, St. Petersburg Philharmonic and Maya's voice. 10 tracks.
