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アイスランドから新しい音楽の潮流を生み出しつづけている若きポスト・クラシカルの旗手、オーラヴル・アルナルズの最新アルバム。今作では、アイスランドの若き女性ソングライターのJFDR、プロデューサー・DJとしても活躍する英国人ミュージシャンのBonobo(ボノボ)ことサイモン・グリーン、ドイツのオルタナポップ・アーティストのJosin(ジョシン)が参加。
今作『some kind of peace』を生み出した真言(マントラ)。それは「人間は自分たちに起きることを制御(コントロール)することはできない。僕らにできるのは人生から与えられるものにどう反応するかを制御することだけ」。今作が意味するのは、生きていること、あえて弱さを見せることの意味。カオス(混乱)の中に放り込まれた世界を背景に、オーラヴルの内省的な音楽を通じて語られる今作は、これまでのオーラヴルの作品の中でも最もパーソナルかつオープンで正直な1枚となっている。
レコーディングは、ロックダウンが始まる直前に完成したレイキャビク市街地の湾に建つオーラヴルの新しいスタジオ。「窓からは山が見えるんだ。その空間が持つ性質によって、クリエイティヴィティは高められると僕は信じている。それは神聖なものなんだ」。さらに「今作は、あまりにパーソナルすぎて、どうそれを語ったらいいか、言葉を見つけている最中。正直に自分のストーリーを語ることが大事だと感じたんだ。他のどのアルバムよりもずっと僕の心に近いアルバムだよ」と語っている。
アルバムとしては、テクノロジーの勝利とも言うべき、画期的な自動演奏、自動生成ストラタス・ピアノ(商標登録)をフィーチャーした2018年の『re:member』以来。2018ー2019年、アルバムを引っさげてのワールドツアーは140日以上にも及び、ロンドンの由緒正しきロイヤル・アルバート・ホールを含む、世界各都市のコンサート会場をソールドアウトにした。
OLAFUR ARNALDS / オーラヴル・アルナルズ