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アヴネル・ドルマン(1975-):
【収録内容】
[1]「ゲティスバーグからの手紙」~ソプラノ、バリトン、混声合唱とパーカッションのための【世界初録音】(24'01")
[2]「アフター・ブラームス」~ピアノのための3つの間奏曲(12'13")
[3]ヴァイオリン・ソナタ第3番「ニグン」(19'47")
【演奏者】
[1]アマンダ・ハイム(ソプラノ)、
リー・ポウリス(バリトン)、
トレモノ・パーカッション・アンサンブル、
ゲティスバーグ大学合唱団、
ロバート・ナッター(指揮)
[2]オルリ・シャハム(ピアノ)
[3]ギル・シャハム(ヴァイオリン)、オルリ・シャハム(ピアノ)
録音:[1]2015年12月4日、[2]2014年12月21日、[3]2011年4月13日/アメリカ
世界的ヴァイオリニスト、ギル・シャハムが2004年に立ち上げた自主レーベルCanary Classics。膨大なレパートリーを誇るシャハムですが、彼のルーツであるイスラエルの作品も積極的にとりあげております。当アルバムはイスラエル、テルアビブ出身の期待の作曲家、アヴネル(アヴナー)・ドルマンの作品3篇を収録しました。ドルマンはテルアビブ大学で作曲、音楽学に加えて物理学を専攻し、修士号を取得した逸材。その後、作曲家としての研鑚を積むためジュリアード音楽院にてジョン・コリリアーノに師事しました。25歳、2000年の時には作曲家としてイスラエル総理大臣賞を受賞。これは作曲家としては最年少での受賞でした。現在、ギル・シャハムをはじめ様々なオーケストラからの委嘱も多い、注目の作曲家として活躍しております。
南北戦争において事実表の決戦となったゲティスバーグの戦い(1863年7月1-3日)の150年を記念し、2013年にゲティスバーグ大学の委嘱で作曲された「ゲティスバーグからの手紙」は、この戦いで致命傷を負いその数日を亡くなった第97ニューヨーク歩兵の手紙をもとに作曲されたソプラノ、バリトン、大合唱とパーカッションのための作品。その初演はアメリカ中のラジオ局で放送されました。まるでオーケストラを思わせる大合唱とソプラノとバリトンの独唱との掛け合いにより悲痛な叫びを表現したドルマンの意欲作です。
他2篇は既発タイトルにも収録されている作品。「アフター・ブラームス」はオルリ・シャハムのソロ・プロジェクト『ブラームス・インパイアド』(CC 15)で録音された作品で、いわばブラームスの語法を用いドルマンの個性で書かれたピアノ独奏のための3つの間奏曲です。また、シャハム兄妹の委嘱作品、ヴァイオリン・ソナタ第3番「ニグン」は2011年に初演されており、『ヘブライのメロディ』(CC 10)にも収録されております。4楽章構成の当作品は終始独特な世界に引き込まれ、微分音、重音でグリッサンド、フラジョレット奏法により神秘的な世界へと誘います。シャハムでしか表現することのできない緊張感と唯一無二の歌い回し、そして美音を堪能することができる作品です。
(キングインターナショナル)
GIL SHAHAM / ギル・シャハム
アメリカのヴァイオリニスト