-再び律動するリズム- DJ NOBU「NUIT NOIRE」インタビュー
MOODMAN、SHHHHHとの同時リリースで話題を呼んだ前作『Crustal Movement Volume 01 -Dream Into Dream-』から早2年、その間にも国内外のパーティーで実験を繰り返し磨き続けられたリアルなテクノの結晶が、新作MIX CD『NUIT NOIRE』としてここに届けられた。
昨今のアンダーグラウンド・テクノにおいて重要なアーティスト/レーベルの音源を多数投入し、高い集中力を持って組み立てられた本ミックスは、DJにおけるオリジナリティーとは何かということを見事なまでに表現している。圧倒的な完成度を誇る作品の前に余計なインフォメーションは不要かもしれないが、DJ NOBU本人に今作のバックグラウンド+αについて少しばかり尋ねる機会を得た。
まずはリリースおめでとうございます。
ありがとうございます。
・MIX CDとしては前作『Crustal Movement Volume 01 -Dream Into Dream-』以来約2年ぶりとなる作品ですが、その間もSMOKE MACHINE、a colourful storm、BEATS IN SPACEなどオンライン上でミックスを発表されてきました。このタイミングで新たにMIX CDをリリースするに至った経緯をお聞かせください。
実は[Dream Into Dream]の前にリリースした[ON](発売元:ミュージックマイン)の時に、最初にULTRA VYBEさん(※本作の販売元)の方からMix CDの話をいただいていました。ちょうどONのリリースから4年経ち、時代の流れ的にもこういうMix CDをリリースするなら今がちょうど良いタイミングかな?と思い、ULTRA VYBEの担当の方に連絡して、今回のリリースが実現しました。
・本作の製作期間はどのくらいだったのでしょうか?
選曲含め一週間ぐらいです。
・前作のインタビューでは、ライセンスに苦労されたというお話がありましたが、今回はいかがでしたか?
全く苦労しませんでした。今回はライセンスの問題で使う曲を差し替える必要もなく、ノーストレスで臨むことが出来ました。
・タイトル『NUIT NOIRE』はフランス語で暗闇、闇夜といった意味かと思いますが、タイトルに込められた意味を教えてください。
去年の夏にパリでDJをした夜の美しさが忘れられず、そこで行われたPartyの感覚に近いMIXになったので、このタイトルにしました。
・アートワークもとても印象的です。どういったコンセプトで製作されたのでしょうか?
大阪在住のUC EASTという女性のグラフィティ・ライターがいるんですが、その人に音源を聴いてもらって、お任せでイメージを形にしてもらいました。彼女は中学生の頃から僕を知っていて、僕がやっていることを深く理解してくれてるし、何より彼女の作品が気に入っていたのでお願いしました。
・フロアサイドの沸点を記録した『ON』から、フリーフォームな電子音楽とテクノを交配させた『Dream Into Dream』、そして本作ではその両者を踏まえたうえでさらなる深化を遂げたように感じるのですが、今回はどのような意識を持って作品へ取り組まれたのでしょうか?
前作は電子音楽を中心としたフリーフォームなDJに振り切って作った感があるので、今回はそこを通過した上でそのエッセンスをちりばめつつ、よりダンスにフォーカスした内容を意識して制作しました。
・トラックリストを眺めると、ABDULLA RASHIM、SVRECAを始めとした現行アンダーグラウンド・テクノの注目アーティストが散りばめられています。この中でも、NOBUさん自身がキーと考えているトラックはありますか?
今の時代感覚を反映しているものを念頭に選曲したのですが、特に拍子の打ち方が特徴的で面白い曲がここ数年たくさんリリースされていて、そうした曲とシンプルな曲と合わせる事で使い手の個性がうまく出せたと感じています。そういう意味では使っている曲全てがキーと言えますね。
・FUTURE TERRORにおいて招聘されたMORPHOSISのレーベル・MORPHINE RECORDSからもSENYAWAのトラックが収録されていますね。FUTURE TERRORでは、狭義のダンスミュージックではないアーティストもブッキングされることがあります。フロアにおけるダンス/非ダンスの境界を無効化したいという意識はありますか?
そこはもちろん意識しています。ありきたりの楽しみ方ではなく、もっと自由に様々な音楽を楽しむきっかけを作るpartyがあっても良いんじゃないかと考えています。
・本作は久々にご自身のレーベル・BITTAからのリリースとなります。BITTAは少数精鋭で妥協のない作品が並んでいるといったイメージがありますが、今後もタイトルを厳選して発表していくという方向性でしょうか?
普段のDJの現場が忙しくなかなか運営が難しいのですが、今後はより積極的に、いま世界各地で起こっているエレクトロニックミュージックの新しい動きと共鳴しているアーティストの作品を発表していきたいと思っています。
・話は逸れますが、KOHEI MATSUNAGA(NHK yx Koyxen)とはMTVとしてライブを行ったり、イベント・PHANTASMAGORIAをスタートするなどされていますが、どういった経緯で繋がりができたのでしょうか?
ある日いきなり彼からメールが届いて、話をしてみたら、考え方が似ているところもあって、一緒に何か始めようと意気投合しました。彼との活動はとても刺激的で、これまで自分が持っていた概念をくつがえされるような時もありました。今でも彼からはたくさんの事を学んでいますし、大いに刺激を受けています。
・今後の作品のリリース予定があれば教えてください。
つい先日hakobuneという音楽作家のRemixをやりました。夏にロンドンのアンダーグラウンドテクノレーベルBleeD musicからCasper 'Volte-Face'のRemix、Bittaからもシングルをリリースする予定です。
Intervew by 山崎 真(disk union)
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