ミナス名門ボルジェス・ファミリーにて、兄ロー、マルシオと並ぶ稀有のメロディ・メーカー、テロ・ボルジェスのサード・アルバム登場 70年代よりフォーキー・ブラジリアンの聖地、ミナス・ジェライスのミュージック・シーンを牽引し、ミルトン・ナシメント、トニーニョ・オルタらと共に、「クルビ・ダ・エスキーナ」で活動したボルジェス・ファミリー。世界的なシンガー・ソング・ライターとして知られる兄ロー・ボルジェスの弟にあたり、その実力に勝るとも劣らない天才が、このテロ・ボルジェス。エリス・レジーナの名唱でも知られる「VENTO DE MAIO」の作者でもある。2004年に、2作の自主制作盤をリリースしたことで、日本のミナス・ファンからも新たな賛辞を得ており、その後も着実に活動。そんなテロの新作がついに上陸。
絶妙なコード・ワークと、透明感を帯びた淡いハーモニーの裏側で、確かなアイデンティティを歌の中に潜ませた、まさに王道的ミナス・サウンドといえる素晴らしい内容。ミナス同郷のフラヴィオ・エンリケ、ムリオ・アントゥネスらと作り上げたM1-O Amor acabou de Chegar の1小節目から、ミナスの色彩が拡散。 70'Sミナス的な陰影を持つタイトル曲M2-Centelha no Olharを経て、兄マルシオとの共作によるメロウAOR M4-Ouro da Palavra、 ミナスの風景を呼び起こさせるインスト曲“Na Rocha”、 14-BISのリーダー、クラウヂオ・ヴェントゥリーニが参加した荘厳なスケールM6-Tristesse、そしてミルトン・ナシメントの傑作「PIETA」にも収録されたM8-Meninos de Araçuaíのセルフ・カバーなど、すべてのトラックから放たれる俄かな輝き。そして、どの収録トラックからもにじみ出ているのは、ユーロ・ロックの影響を多分に感じさせる芳醇なアレンジ。この聴き心地こそ、ブラジルの空気が生み出す最良のロック・エッセンス。いつまでも耳に残っていて欲しい・・・そんな音像だ。すべてのミナス・サウンド・ファンが味わうべき好作。2007年録音。 myspaceはこちらから♪