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サンバ・ミクスチャー・シーンに中核に位置する天才ミュージシャン、ペドロ・ルイス。90年代末から00年代に駆け抜けた自身のユニット「ペドロ・ルイス・イ・ア・パレーヂ」でも才覚ぶりで、ブラジル・ニュー・ジェネレーション・サウンドの驚くべき底力を世界中に轟かしたことは、ブラジル・ファンのコモンセンス。そして、サンバ・パーカッション隊(いわゆるバテリア)を使ってグルーヴィ・サウンドの再構築を目指したスーパー楽士団「モノブローコ」を企画し、サンバ・サウンドの未来を形して表したことで、さらに衝撃を振き、さらには、夫人であるホベルタ・サーとの来日でも、その存在感を大いにアピールし、日本のファンの記憶にも確かな足跡を残している、まさに時代の寵児である。
そんなペドロ・ルイスだが、意外にもソロ・アルバムは、これが初となる。「テンポ・ヂ・メニーノ」(少年の時)と題された1枚は、自身が音楽に目覚めたきかっけを辿るかのような郷愁感を綴った注目作で、若かりし日の彼のアイドルであった敬愛するSSW、ルイス・メロヂアに捧げられている。力強いロック・マナーとサンバ・スピリッツ、そしてメロウなブラジリダージを絶妙に配したプロデュースはセッション・ギタリストとしても活躍する才人ホドリゴ・カンペーロの手腕によるところも大きい。
フェルナンダ・アブレウ、オ・ハッパ、シダーヂ・ネグラ、ネイ・マトグロッソ、エヂ・モッタ、アドリアーナ・カルカニョット、モスカ、マリア・ヒタ、エルバ・ハマーリオ、ゼリア・ダンカン・・・数え切れないほどのアーティストに自作の提供してきたコンポーザーとしての才能と、それらを自ら演じることによって生み出される新たな魅力が存分に味わえるという点でも、この1枚は非常に意義深い。そしてもちろんハイライトは、ゲストとのコラボレート・トラック。#3"Imbora" ではミルトン・ナシメントと、タイトル・トラック#7では、エラスモ・カルロスという、ペドロ・ルイスが持つ音楽観のバックグラウンドに多大な影響を与えた先達との夢の共演が実現。そして"Os Beijos" (キス)と題されたトラックでは、公私のパートナーである夫人ホベルタ・サーとの仲睦まじいデュオを披露している。
Imbora (feat. Milton Nascimento)
Tempo De Menino (feat. Erasmo Carlos)
Os Beijos (feat. Roberta Sá)
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ペドロ・ルイスというミュージシャンの新たな真価を発揮した1枚は、スタイリッシュなアーバン・カリオカの粋を閉じ込めた会心の逸品。数年後のブラジル・シーンにおける記念碑的資質を備えた傑作だ。
PEDRO LUIS / ペドロ・ルイース