現代女流ヴァイオリニストno1のレジーナ・カーターが、逝去された母親に捧げた作品。人生の中で一番暗い時代、音楽へのモチベーションも奮い立たなかった、という彼女のライナー・ノーツを読むと、彼女自身の気持ちを察して余りある、と思われるが、それだけに、ここには、音楽全体に繊細な優しさのようなものが宿っているように思える。 勇気を与えたのは、アレンジャーとしても有名なプロデューサー、John Clayton。曲は、St.Lewis Bluesを始めその母親が生きた時代の曲の数々をセレクトし、セピア色の風景浮かぶ古き良き時代の香りに思い出を重ねているかのよう。Gil Goldsteinのアコーディオンと切々と奏でられるラストのI’ll be seeing youは哀しく美しい。
REGINA CARTER(vln),XAVIER DAVIS(p), MATTHEW PARRISH(b), ALVESTER GARNETT(ds) and special guest:DEE DEE BRIDGEWATER(vo,3.9), CARLA COOK(vo5.6.11), PAQUITO D'RIVERA(cl1.2.3.4.6), GIL GOLDSTEIN(acco1.2.3.6.12)
