今作は竹村延和のオリジナルアルバムとしては『10th』以来、約11年ぶり。そして2008年、京都からベルリンへの移住後、初のアルバム作品でもある。 竹村いわく「本作はこの十年、異なる時期や目的で作成した音源集積です。ツァイトラウムは独語で時間や期間を意味します。夥しい情報と技術変容を日々繰り返す社会と対極に、長い沈黙期の中、音と時間について考えた一つの成果です」。 つまり今作のツァイトラウムとは、あえてリリースとは距離を保ってきたが、ここ10年間の創作の“時間"のことである。 収録楽曲には、2013年3月に開催されたベルリンでのフェスティバル『HKW Haus der Kulturen der Welt』のために制作した、音楽と映像による舞台「VERINNERLICHTE FREMDKORPER」(内面化された異物)からの楽曲等がある。一貫して予測不能の目眩くポップ、時代を経て突き進むイマジナリーな作風は竹村ならでは、といえる全11曲となっている。 今作は京都のレーベルHappeningsの第二弾作品となる。
