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■アルゼンチン音楽手帖掲載品■
鳥のさえずりにチャランゴが呼応し、清水のように澄んだ声が聞こえてくる。何度聴いても美しいオープニングだと感じる本作は、ドイツのECMレーベルを通じて世界流通した数少ないフォルクローレの傑作。きっかけは、プロデュースを買ってでたブラジルの鬼才エグベルト・ジスモンチ。残念ながら演奏には参加していないが、その代わりにギターのキケ・シネシやピアノのリリアン・サバといった卓越したミュージシャンがしっかりとサポート。ヴォーカルは当然だが、パーカッションだけをバックに歌う音響実験曲「La Cocinerita」など変化に富んだアレンジも魅力的。
(栗本 斉:アルゼンチン音楽手帖より)
SILVIA IRIONDO / シルビア・イリオンド