商品詳細情報
ELECTRICITY名義でも活動するギタリストPETER PORTEOUSとDOUBLE LEOPARDSのドラマーPETER STAPLETONのデュオを軸に、後年はキーボーディスト/マルチ・インストルメンタリストJON CHAPMANを加えたトリオ編成で2003年から2019年にかけて活動、00年代以降のニュージーランド地下シーンを掘り下げてきたダニーデンの地下鉱脈、EYE。フリー・インプロヴィゼーションとノイズ、サイケデリックなロック感覚を交差させながら、南島の冷たい空気をそのまま真空パックしたようなサウンドで知られてきました。長年にわたり多くの録音を重ね、ニュージーランド実験シーンの中でも独自の軸を築いてきたグループといえます。XPRESSWAYレーベル周辺の文脈やTHE TERMINALSでの活動とも地続きの世界観を、別ラインから更新してきたバンドです。
本盤はおよそ3年間にわたり録り溜められた50時間以上の素材から精査され、ミックスとマスタリングを経て編まれたドラムレス期EYEの最終到達点ともいえる一作。2020年に亡くなったSTAPLETONが体調の制約を抱える中でも、残された手段を冷静に見極めて電子的なテクスチャーを軸にした表現へ踏み込み、そこにギターとシンセを絡めることで、これまで作品全体では提示されてこなかった方向性をアルバム単位で結実させた記録となっています。自由即興の実践を長年続けてきたドラマーが、フィジカルな制限そのものを創造力のドライヴへと転化していく過程が、そのまま音として刻まれた作品です。
ドラムレスのスペースにシンセとギターが層を作り街外れの練習スペースの冷気まで想像させる"QUIET IN THE VILLAGE"をはじめ、冷ややかなギターのサステインと電子ノイズの揺らぎ、同じモチーフの引き伸ばしにくぐもった残響と低い持続音などを駆使しながら、いずれの楽曲もビートの推進力に頼らず、音色と残響だけで緊張と解放を往復させる構成です。倉庫のような空間に放たれたギターとシンセが、少しずつ温度を変えながら耳のなかに沈んでいく感覚が貫かれています。
ドラミングの物理的な躍動がなくなっても、STAPLETONの即興への姿勢とPORTEOUSとCHAPMANのギター/シンセが作る冷たい音の連なりはむしろ鮮明に立ち上がる一枚。ダニーデンの倉庫や練習スタジオに染みついた寒気や、暗がりに潜む緊張感をそのまま音として封じ込めたような作品で、南島アンダーグラウンドの深層を追いかけてきたリスナーにとっても、新たな一面を見せる終着点です。
ソングリスト
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1. Black Ships
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2. Quiet In The Village
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3. Black Ships II
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4. Black Ship Blues
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5. Every Day
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