【ジャズ】いますぐ聴いてほしい オールジャンル 2023 | ディスクユニオンのスタッフが一年の中で印象に残った作品を紹介 | 3ページ

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2023.12.06

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いますぐ聴いてほしい オールジャンル2023 - ジャズ
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■いますぐ聴いてほしい オールジャンル2023 - ジャズ


アーティストタイトルフォーマットレビュー
FRED HERSCH & ESPERANZA SPALDING / アライヴ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガードFRED HERSCH & ESPERANZA SPALDINGアライヴ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガードCDこの若さでもはや師範代クラスのエスペランサと、この若きでもはや仙人レベルのフレッド・ハーシュ。リラックス感があるのに寸分の隙もない緊密なインタープレイは、観客の拍手や笑い声まで全て譜面に書いてあるジャズのようでもあり、即興で演奏した室内楽のようにも聴こえる。
( 横浜関内店 / 山田竜輝 )
加藤真亜沙 / Soluna(LP)加藤真亜沙Soluna(LP)LP(レコード)ワールド・ミュージック色の強いリズムと、色彩感ある爽やかなアンサンブルは前作を踏襲。今作では所謂「エモさ」が前作の比ではなくレベルアップしており、リード曲3のトゥッティ終わりで早くも涙腺崩壊。あの場面であのフレーズが出せるライアン・ケバリーの凄さよ。音も良いのでぜひレコードで。
( 横浜関内店 / 山田竜輝 )
CECILE MCLORIN SALVANT / Melusine(LP)CECILE MCLORIN SALVANTMelusine(LP)LP(レコード)タイトルになっているメリュジーヌは母親の呪いで下半身が蛇になってしまう女性。毎週土曜に蛇になってしまうため「決して土曜日は見ないでくださいね」なんて、鶴の恩返しみたいなフランスのお話とのこと。この一代記をフランス語、オック方言、ハイチ語を使い分けて歌うこの歌手を私は知らなかったのですが、すっごく聴かせます。吟遊詩人調の曲、純ジャズ調など自然に歌い、凄腕だなと思っていると、グラミー受賞3度の歌手だとのこと。勉強になりました。
( お茶の水クラシック館 / 笠木 文仁 )
JEREMY UDDEN / Wishing FlowerJEREMY UDDENWishing FlowerCDFNSTからのデビュー作のころからなんとなく応援していたジェレミー・ウデンの2023年作品。 今回はそのデビュー作以来の共演(たぶん)となるベン・モンダー(g)を迎えたカルテット。 悪いはずがありません。 M2.「1971」では、ご存じTHE SQUARE「TRUTH」(F1のあれ)で広く知られるリリコン(管楽器を模した電子楽器の一種)を演奏。脱力系といいますか、これがなんとも良い味出してるんです。
( 吉祥寺ジャズ館 / 吉良 信紀 )
グレッチェン・パーラト / リーン・イングレッチェン・パーラトリーン・インCD男女のボーカル、ボイスパーカッション、ギター。軽快に聴こえてくるそれらの音達のみでじゅうにぶんに低域から高域まで網羅する音像がなんとも心地よい。実力者二人のデュオが放つ意図された世界観で幸福に包まれること間違いなく、喜びも悲しみすらも讃えましょう、そんなメッセージを感じるジャズアルバム。ボーカルものをあまり聴かない人にもぜひ!オススメデス!!
( JazzTOKYO / 居井 直矢 )
Kassa Overall / AnimalsKassa OverallAnimalsLP(レコード)新世代ジャズ・ドラマー/プロデューサー、カッサ・オーバーオールの最新作。印象に残った作品は、と訊かれて本作を挙げないわけにはいかない。すべてが完成された非の打ちどころのない大傑作というよりは、カッサによる長い時間と手間をかけた壮大な実験の中間報告と捉えたほうがよいかもしれない。今後の動向が非常に楽しみなミュージシャンの一人。
( JazzTOKYO / 菅原大貴 )
LUZ DO SOL 平田王子&渋谷 毅 / 雨あがりLUZ DO SOL 平田王子&渋谷 毅雨あがりCD説明不要のボサノヴァユニット、磨きがかかった5作目。渋谷さんの味わい深い歌も聴けます。
( JazzTOKYO / 赤尾二郎 )
ROBERT GLASPER / In My ElementROBERT GLASPERIn My ElementLP(レコード)ヴァイナル・リイシューなので新作ではないのだが、グラスパーのディスコグライフィーの中でも傑出した作品だと信じているので。『DOUBLE BOOKED』『BLACK RADIO』の革新前夜ではあるが、既にリズムの揺らぎ、耳奪われるヴォイシングなど、10年代以降のジャズの萌芽が既にここにある。まずは"F.T.B"を聴こう。
( 新宿ジャズ館 / 荒川 俊太郎 )
SAM WILKES / DRIVINGSAM WILKESDRIVINGCD一言でいうならバグったインディーフォーク…? ギターの音色の持つリラックス性能を未知の音楽として味わえます。
( お茶の水駅前店 / 樫地翔 )
JOE HENDERSON / Complete An Evening WithJOE HENDERSONComplete An Evening WithCD3曲追加(All The Things...とBlues2曲)したコンプリート盤ですが、追加曲の方が熱い演奏で断然お薦めです!! 特にRue Chaptalではソロ1コーラス目から奔放なフレーズをかっ飛ばしていて、このアルバムのイメージが一変します。 こんなカッコいいソロのジョーヘンの演奏を何で今まで収録しなかったのか!! JOE HENDERSONもCHARLIE HADENも両方とも大好きなんですが相性は今ひとつと思っていました。でも追加曲を聴いて認識が変わりました、良い組み合わせです! それにも増してJOE HENDERSONとAL FOSTERの相性の良さの認識を新たにしました、素晴らしいです!
( 新宿ジャズ館 / 木村和豊 )
brad goode / unknownbrad goodeunknownCDシカゴ出身のトランペッターによる最新作!遅咲きの全盛期を迎えたBrad Goodeのトーンに魅せられる。そして長年カルテットの一員として共に歩んできたPaa Kowの前のめりなグルーヴのドラムは必聴!
( 新宿ジャズ館 / 菊池琢久磨 )
MILFORD GRAVES / Children of the Forest(2LP)MILFORD GRAVESChildren of the Forest(2LP)LP(レコード)MILFORD GRAVES「BABI」が好きなら是非押さえておきたい発掘音源。 彼個人所有のオープンリールからのLP化で、「BABI」とほぼ同時期同メンバーによるA面、突如ピグミーのドキュメンタリー音源が差し込まれるB面、Arthur Doyle抜きのデュオのC面、ドラムソロで締め括られるD面となっており、元の音源をあまりいじらずそのまま収録した様な印象を受ける。資料的にも興味深い。 個人的にはArthur Doyleの咆哮が炸裂するA面が好み。
( 新宿ジャズ館 / 木村和豊 )
BAIKIDA CARROLL / Orange Fish TearsBAIKIDA CARROLLOrange Fish TearsCDBlack Artists GroupのBaikida CarrollとOliver LakeとNana Vasconcelosが集まり、フレンチアヴァンギャルドのパイオニアJef GilsonのPALMレーベルから発表した作品と聞いただけで、ただ事で済まないだろう事は火を見るより明らか過ぎる訳です。 実際聴くと、特にNana Vasconcelos磁場が強力なんでしょね、魔術的にと言うかDon Cherryが言うところのOrganic Musicの様にと言うか、多彩な色彩を持って音楽が広がりをみせて行きます。素晴らしい化学反応!
( 新宿ジャズ館 / 木村和豊 )
BUTCHER BROWN / ブッチャー・ブラウン / Solar Music(2LP/180g)BUTCHER BROWN / ブッチャー・ブラウンSolar Music(2LP/180g)LP(レコード)ジャズの文脈のみならずファンクやヒップホップの要素を内包するミクスチャーな音楽性を推進してきた5人組バンドのブッチャー・ブラウンが、そのアイデンティティを凝縮した最新作。必聴です。
( 新宿ジャズ館 / 曽根有為 )
PHAROAH SANDERS / Live At Fabrik, Hamburg, 1980PHAROAH SANDERSLive At Fabrik, Hamburg, 1980CDPHAROAH SANDERSの貴重な未発表ライブ盤です。コルトレーンを追いかける様に徐々にフリージャズに傾倒していた70年代も終わりが近づき、彼が自分のスタイルを遡りながら改めて確かめているのが伝わっていきます。近年のジャズ未発表音源の中でも屈指の名演奏が聴けると思います。ぜひ当店までお買い求めください。
( 新宿ジャズ館 / 北川創海 )
CLIFFORD JORDAN / Drink Plenty WaterCLIFFORD JORDANDrink Plenty WaterCD約50年ぶりに日の目を見るクリフォード・ジョーダン1974年の未発表アルバム!70年代には最高傑作と名高い『Clifford Jordan In The World』('72)『Glass Bead Games』('74)をStrata Eastに残しているテナー・サックスの巨人が、同時期にStrata Eastからリリースする予定で74年に制作されお蔵入りになってたのがこの『Drink Plenty Water』。参加アーティストもStrata Eastの副将スタンリー・カウエル(p) はじめ、先日惜しくも亡くなったビル・リー(b)、チャーリー・ラウズ(何とバスクラリネットで参加)などのStrata Eastメンツが参集、コーラスにはかのミュリエル・ウィンストンの名まで確認できます。70年代ジャズ・リスナーのみならず、スピリチュアル・ジャズ・ファン、Strata Eastファン刮目の奇跡の発掘音源です!
( JazzTOKYO / 塚本 謙 )
BUTCHER BROWN / Solar MusicBUTCHER BROWNSolar MusicCDヒップホップとビッグバンド・ジャズを融合させブッチャー・ブラウンの名作"Solar Music"。ヒップホップジャズフュージョンのかっこよさとコンテンポラリージャズとの現代性を魅了させます。電子音楽の要素も含めており、なかなかの実験作!
( 新宿ジャズ館 / 孫雨童 )
DANIEL VILLARREAL ダニエル・ビジャレアル / Lados BDANIEL VILLARREAL ダニエル・ビジャレアルLados BCDJeff Parkerの最新作とも位置づけたい作品。Daniel Villarreal(dr)"Panama 77"のBサイド集。基本トリオ編成ということもあり、 Jeff Parker(g)とAnna Butterss(b)の演奏が存分に楽しめる内容。 5月発売のJeff Parkerのライヴ音源"Mondays at The Enfield Tennis Academy"とぜひとも合わせて聴きたい。
( 新宿ジャズ館 / 植木孝介 )
鈴木勲 / Blue Road (LP)鈴木勲Blue Road (LP)CD75年にTBMよりリリースされた大名盤『オランウータン』のレコーディング翌月に行われた超貴重なライブ音源が今年待望のLPで発売。『オランウータン』は鈴木勲さんの作品の中でも個人的に大好きな作品だったので発売時この時期のライブを聴けることを何よりうれしく思ったことが印象に残っています。
( 新宿ジャズ館 / 斉藤哲哉 )
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