EVEN THE FOREST HUMS: UKRAINIAN SONIC ARCHIVES 1971-1996 (2LP CLEAR SKY BLUE & SUNFLOWER YELLOW)

V.A. (EVEN THE FOREST HUMS) オムニバス

20世紀後半に隆盛を極めたウクライナの音楽シーンを探る初のコンピレーション

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8,910円(税込)

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レーベル
LIGHT IN THE ATTIC
国(Country)
US
フォーマット
LP(レコード)
組数
2
規格番号
LITA21511
通販番号
1008906298
発売日
10月下旬入荷予定
EAN
0826853215114
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商品詳細情報


ソ連時代のシングルから、キエフのアンダーグラウンド・シーンのDIYレコーディングまで、希少なフォーク、ロック、ジャズ、電子音楽の名演名録を収録した初の包括的なウクライナ音楽コンピレーション!


ウクライナのレーベル、Shukai Records協力のもと、David Mas “DBGO”、 Mark “Frosty” McNeill、Matt Sullivanが各アーティストの全面的な協力を得ながら5年の歳月をかけて入念にキュレーションした内容は圧巻の一言。キエフ在住の映像作家、DJ、ライターであるヴィタリイ・バルデツキーによる洞察に満ちたライナーノーツとトラックの詳細テキストが掲載された20ページのブックレットが付属し、資料性も確か。ヴァイナル版はウクライナのアーティスト、マリア・プリマチェンコの民俗画があしらわれた美しいゲートフォールド・パッケージ仕様。




共産主義崩壊以前、厳しく規制/管理されていたウクライナ音楽だが、歌詞を変えたり、外部からの影響を微妙に受けているフォーク・ミュージックをセレクトすることで、レーダーの目をかいくぐったミュージシャンもいた。伝統的なウクライナ音楽とプログレッシブ・ロック、ブリティッシュ・ビート、ジャズ・ロックをブレンドしたインストゥルメンタル・ワルツのM1 Kobza 「Bunny」(1971年)、カリブ海の影響を受けたジャズのM3 Vodohrai 「Remembrance」、などがそれにあたる。



ポップスターが誕生した70年代はウクライナ音楽にとって黄金時代となったが、その熱狂は長くは続かず、80年代にはかつて盛んだったシーンのほとんどが衰退してしまった。しかし規制の強化とともにアンダーグラウンドが台頭。ウクライナが独立するまでの10年間は、驚くべき創造性の時代でもあった。世界的なトレンドを反映するように、この10年の前半は、多くの作曲家やプロデューサーがエレクトロニック・ミュージックを模索していた。その中でもVadym Khrapachovは、100本以上の映画に音楽を提供している。M5「Dance」(1983年の映画『Flights in Dreams and Reality』のために書かれた)は、ソ連に現存する唯一の英国製EMSシンセサイザー「Synthi 100」で録音されたという点に注目だ。一方、プロデューサーのKyrylo Stetsenkoは、伝統的な曲をダンスフロア向けに再構築していた。ウクライナのポップスター、テチアナ・コチェルヒナをフィーチャーしたM4「Play, the Violin, Play」(1980年)や、シンセサイザーを前面に押し出したブレイクビーツ・ジャムのM7.「Oh, how, how?」などがその例。



共産主義の崩壊が近づくにつれ、シーンはますます多様化し、世界中の音楽が行き交うようになった。特にキエフのバンドKrokは、来るべきものを予感させるものだった。フュージョンやエレクトロ・ファンクなど、さまざまなスタイルを追求していた彼らの代表作がM6「Breath of Night Kyiv」だ。80年代後半、賑やかなキエフにおいて多くのバンドがシーンにあらわれた一方、DIYレコーディング・テクノロジーと電子楽器を駆使したアーティストも誕生していた。この時期のハイライトには、ヴァイオリニストValentina Goncharovaの前衛的な即興演奏が反映されたM8「Silence」(1989年の)や、Iury Lechが温かみのあるアンビエント・サウンドスケープを描いたM13「Barreras (Remastered 2024)」(1990年)が挙げられる。また、ポストパンクも隆盛を極め、シーンを席巻。中世の室内楽にまでインスパイアされたというYarnによるM14「Viella」、ホラー映画のサウンドトラックのようなM17 Ingblazh, Victor Pushkar, Oleksander Yurchenk「Transference」は、90年代のハイライトだ。


一般的なカウンターカルチャーのプロセスと化していたポスト・パンクに対する新たなカウンターをとったM10「The Great Hen-Yuan' River (Remastered 2024)」(1995年)を聴くと、Cukor Bila Smert'もまた、キエフのアンダーグラウンドの主要人物だったことがわかる。ウクライナ独立後の数年間、アンダーグラウンド・シーンは繁栄を続け、特に西洋のトレンドがより身近になり、さらに進化していく。今コンピの最後を飾るトラックは、ベラルーシから移住してきたジャーマン・ポポフの「Lion」(1996年)。彼のプロジェクト、マーブル・スリーヴスは、ジャングル/ドラムンベースをマスターしようとしたキエフでも珍しいアーティストだ。


ソングリスト

  • 1.Kobza - Bunny
  • 2.Shapoval Sextet - Oh, Get Ready, Cossack, There Will Be a March
  • 3.Vodohrai - Remembrance
  • 4.Kyrylo Stetsenko (feat. Tetiana Kocherhina) - Play, the Violin, Play
  • 5.Vadym Khrapachov - Dance (Remastered 2024)
  • 6.Krok - Breath of Night Kyiv
  • 7.Kyrylo Stetsenko (feat. Natalia Gura) - Oh, how, how?
  • 8.Valentina Goncharova - Silence
  • 9.Radiodelo - 90
  • 10.Cukor Bila Smert' - The Great Hen-Yuan' River (Remastered 2024)
  • 11.Er. Jazz - Tea Ceremony
  • 12.Uksusnik - North Wind
  • 13.Iury Lech - Barreras (Remastered 2024)
  • 14.Yarn - Viella
  • 15.The Hostilnia - Sick Song
  • 16.Svitlana Nianio - Episode III (Remastered 2024)
  • 17.Ingblazh, Victor Pushkar, Oleksander Yurchenko - Transference
  • 18.Ihor Tsymbrovsky - Beatrice