セウ『NOVELA』21世紀MPBを代表するアーティストが切り拓いた新境地。5年ぶり、6枚目のスタジオ・アルバム『NOVELA』がCD/LPでリリース!

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2024.06.14

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セウの5年ぶり、6枚目のスタジオ・アルバム『Novela』がCD/LPでリリース!


セウは、2005年のデビューアルバム以降、伝統的なMPBにエクスぺメンタルなニュアンスを加える独自のスタイルで人気を博してきたアーティストだ。近年はルーカス・マルチンスのギターの伴奏によるライブアルバム『ACÚSTICO』(2021)や、カバーアルバム『UM GOSTO DE SOL』(2021)などといった異色のリリースが続いていたが、とうとう5年ぶりのスタジオ・アルバム『Novela』がリリースされることとなった。


興味深いのは、本作がロサンゼルスのLinear Labs Studioで録音されたことだ。Linear Labs Studioは、「JAZZ IS DEAD」主宰として著名なエイドリアン・ヤングらが2017年に設立したレコーディングスタジオで、「Brainfeeder」や「Stones Throw」など重要レーベルがひしめくLAのジャズシーンにおける一大拠点となっている場所だ。本作のプロデュースも、セウ、過去作に引き続き元ナサォン・ズンビのドラマーであるプピロ(Pupillo)、そしてエイドリアン・ヤングの3名が共同で担当している。また、ルーカス・マルチンス(Ba./Gt.)、プピロ(Dr./Perc.)といったセウ作品ではお馴染みのミュージシャンも演奏に参加しタイトなリズムを形作っている。


コーラスには、エイドリアン・ヤング率いるサイケデリック・バンド「ヴェニス・ドーン」のメンバーであるローレン・オデン、そしてThee Sacred Soulsのアルバムにも顔を出すシンガー、Jensine Benitezが参加している。これらのLAジャズ/ソウルシーンの重要人物たちによる純度の高いコーラス、そして華麗なオーケストレーションが本作の甘美なムードを生み出している。MPBをベースにしながらも、「JAZZ IS DEAD」の全面的なサポートによってソウル/ジャズ/ファンク色の濃いサウンドを身に纏い、セウは新境地を切り拓いた。まごうことなき傑作だ。

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