【ワールド・ミュージック】いますぐ聴いてほしい オールジャンル 2023 | ディスクユニオンのスタッフが一年の中で印象に残った作品を紹介 | 1ページ

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2023.11.15

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いますぐ聴いてほしい オールジャンル2023 - ワールド・ミュージック
いますぐ聴いてほしい オールジャンル2023 - ワールド・ミュージック


今年も再発ものは除く、純粋な新録作品のみでセレクト。昨年のバーラ・デゼージョに続き、リオのインディーシーンの顔役である(1)が文句なしのトップ。そのバーラの一員として来日し、多くの観衆を魅了した(2)はもはやクラシックとでも言いたくなる良作です。惜しくも他界してしまった(3)や(4)(6)(7)(10)といった女性アーティストの活躍も目立った一年でもありました。パンデミック期の鬱憤を晴らすかのように、次から次へと世界中から注目すべき音楽が登場した2023年。来年もまた皆様にわくわくしてもらえるような作品を取り揃えていきたいと思います。

■ワールド・ミュージック | 2023 RANKING



アーティストタイトルフォーマットレビュー
1ANA FRANGO ELETRICO / ME CHAMA DE GATO QUE EU SOU SUAANA FRANGO ELETRICOME CHAMA DE GATO QUE EU SOU SUALP(レコード)ブラジリアン・ブギーの伝統をサブスク・ネイティブ世代ならではの感覚でアップデート!1曲目から最高すぎます。今年のブラジル・ベストアルバムは間違いなくこれ。
( 商品部 / 江利川 )
2ZE IBARRA / MARQUES, 256ZE IBARRAMARQUES, 256LP(レコード)シンプルな弾き語り。何も目新しいことはないのに、なぜこうも彼の音楽に魅了されるのだろう?ブラジル音楽が、世界のなかでも特異な存在感を放ち続ける理由が、本作には凝縮されているように思えます。
( 商品部 / 江利川 )
3EMAHOY TSEGUE-MARYAM GUEBROU / JERUSALEMEMAHOY TSEGUE-MARYAM GUEBROUJERUSALEMLP(レコード)RIP.「99歳の誕生日を祝福するリリース」としてミシシッピからアナウンスされた今作は、結果的に彼女の遺作となってしまった。遺影のようなジャケットから流れるあまりにも美しい音楽と歌(!)に、自分は生きる活力をもらえます。
( 商品部 / 菅原 )
4MAGALI DATZIRA / DES DE LA CUINAMAGALI DATZIRADES DE LA CUINALP(レコード)サン・アンドレウ・ジャズ・バンドが輩出したベース奏者/SSWの傑作1st。卓抜なソングライティング能力に驚かされました。レイヴェイ、ギャビ・アルトマンともども愛聴していただけるに違いありません。
( JazzTOKYO / 久保田 )
5SVEN WUNDER / 夜がまたSVEN WUNDER夜がまたLP(レコード)ライブラリーやサントラ、和ジャズや辺境サイケといったレコード・コレクターを魅了する音楽を現代に再現する匿名バンド。もはやお家芸ともいえますが、凡百の同嗜好のバンドとは一線を画すクオリティはさすがの一言。今回もまんまと心踊らされました。
( 商品部 / 江利川 )
6XENIA FRANCA / EM NOME DA ESTRELAXENIA FRANCAEM NOME DA ESTRELACD昨年に続き、今年もホットトピックだったアフロ系ブラジル人たちによる音楽。本作はそういったルーツに根差しつつも、ある種のステロタイプから自由になろうとする、唯一無二のスタイルを確立した一枚。聴くほどに引き込まれます。
( 商品部 / 江利川 )
7SANDRAYATI / SAFE GROUNDSANDRAYATISAFE GROUNDLP(レコード)自らのルーツに向き合わずとも、そのサウンドや歌の端々に異国の香りが立ち上る。21世紀も1/4になろうという今、ワールドミュージックと呼ばれる音楽の理想を示すような一枚。
( 商品部 / 江利川 )
8V.A. (BIE RECORDS MEETS SHIKA SHIKA) / BIE RECORDS MEETS SHIKA SHIKA (RED VINYL)V.A. (BIE RECORDS MEETS SHIKA SHIKA)BIE RECORDS MEETS SHIKA SHIKA (RED VINYL)LP(レコード)アジアのいまを知りたいならこれを推薦します。パンデミック以降の中国において急速・怒涛の発展を遂げるクラブミュージック・シーンを象徴するレーベル bié Records と、当ジャンルお馴染みのエル・ブオ主宰 Shika Shika。今作はこの2つのレーベルが手を組み、互いのアーティストがリミックスし合うという内容。対照的な文化と数千キロの距離を隔てながらも、共通の価値観と音楽的ビジョンによって結実した歴史的コンピレーション。
( 商品部 / 菅原 )
9ROGE (BRASIL) / CURYMAN (CRYSTAL CLEAR VINYL/INDIE EXCLUSIVE)ROGE (BRASIL)CURYMAN (CRYSTAL CLEAR VINYL/INDIE EXCLUSIVE)LP(レコード)ブラジルの国民音楽であるサンバで真っ向から世界へと挑んだ力作。ブラジル音楽は美しくあり続ける!
( 商品部 / 江利川 )
10DORA MORELENBAUM / VENTO DE BEIRADADORA MORELENBAUMVENTO DE BEIRADA12"追悼坂本龍一。ブラジル音楽の正当を継承するシンガー・ソングライターによるデビューEP。盛り上がるリオ・インディー・シーンの根幹は確固たるブラジルの音楽文化が支えています。
( 商品部 / 江利川 )
※許可なく複製・転載することを禁じます。

■いますぐ聴いてほしい オールジャンル2023 - ワールド・ミュージック


アーティストタイトルフォーマットレビュー
RUBEN BLADES & ROBERTO DELGADO & ORQUESTA / SIEMBRA 45 ANIVERSARIO EN VIVO (2LP)RUBEN BLADES & ROBERTO DELGADO & ORQUESTASIEMBRA 45 ANIVERSARIO EN VIVO (2LP)LP(レコード)SALSA, FANIAを一度でも意識したことのあるリスナーなら、必ず通るとも言うべき名作のメモリアル・ライブ音源ということで、まさに「今聴く」にふさわしいでしょう。45年も経ているのに、変わらぬルベーンのパフォーマンスとオリジナルに忠実なサウンドに驚き。初聴なら、ライブ⇒オリジナルの順で試すのも全然アリ!
( 通販センター / 杉本宏之 )
LITTLE JOHNNY RIVERO & ANTHONY ALMONTE / MEJOR QUE NUNCALITTLE JOHNNY RIVERO & ANTHONY ALMONTEMEJOR QUE NUNCACD若い頃コンガ演奏をカジりつつ、名門楽団ソノーラ・ポンセーニャに心酔した小生としては、往年のポンセーニャを支えたピケーノ・ジョニーの新作はやはり気になるところ。前作同様、今をときめくアンソニー・アルモンテとの共演で聞かせる充実のサウンド。サルサ好きなら聞いて安心。
( 通販センター / 杉本宏之 )
JOYCE / NATUREZAJOYCENATUREZALP(レコード)ジョイスがあのクラウス・オガーマンと組んで1977年にNYで録音、なのに長年お蔵入りとなっていたという幻のアルバム。正直、ジョイスの過去の作品には恵まれなかったのか、こんなに溌溂として瑞々しい歌声を聴いたのは初めてでした。アンサンブルもピカ一、サウンド、音質も段違いに素晴らしい。そして、驚いたのは#3「Cora​ç​ã​o Sonhador」で聴けるギターのマウリシオ・マエストロの響きのあるバリトンボイス。ガットギターの腕前だけでなく、歌も脱帽。ジョイスの魅力と相まって、アルバム全体が心洗われる素敵な内容です。
( JazzTOKYO / 古澤照夫 )
TINARIWEN / AMATSSOUTINARIWENAMATSSOULP(レコード)ダニエル・ラノワのプロデュースによるティナリウェンのニューアルバム。とてもコロナ禍に制作されたとは思えない大きな信用と団結力が音に現れていて聴いていて前向きな気分になります。若いころにはじめて聴いたアレステッド・ディベロプメントのZindalamaduniの「太陽の光や水、土の匂い」を感じたのをすぐに思い出しました。こんな世の中だからこそ心に響いた一枚です。12月の来日公演が楽しみです。
( JazzTOKYO / 清水逸司 )
MAGALI DATZIRA  / DES DE LA CUINAMAGALI DATZIRADES DE LA CUINACDサン・アンドレウ・ジャズ・バンドが輩出したベース奏者/SSWの傑作1st。卓抜なソングライティング能力に驚かされました。レイヴェイ、ギャビ・アルトマンともども愛聴していただけるに違いありません。
( JazzTOKYO / 久保田 )
BEATRIZ PESSOA / PRAZER PRAZERBEATRIZ PESSOAPRAZER PRAZERCDポルトガルのSSWの2nd。キュートな歌声と卓抜なソングライティングが嚙み合った幸福な1枚です。照りつける日差しが1日を通して暮れてゆくような充実した聴き心地がします。
( JazzTOKYO / 久保田 )
LOLA COBACH / CAMINO DORADOLOLA COBACHCAMINO DORADOCDアルゼンチンのSSWローラ・コバチの2ndはインディー・ロック~ソウル寄りのメロウなグッドミュージックです。冒頭からミツメの『Ghosts』を連想して良作の予感がプンプンでした。
( JazzTOKYO / 久保田 )
ファビアーノ・ド・ナシメント / Das Nuvensファビアーノ・ド・ナシメントDas NuvensCD地球の裏側ブラジルから届いたのは、幽幻なサウンドがどこか日本の夏の霊性を思い起こさせるアンビエント作品。ちょうどお盆前に入ってきたのもタイミングよかった。ゲーム音楽っぽさもあり、ブラジルとかワールドの枠を超えて、色んな人に響く作品だと思います。国内限定のCDに収録のライヴ音源にはサム・ゲンデルも参加、スリリングな演奏でこちらもカッコいい。
( JazzTOKYO / 逆瀬川友太 )
RIAN TREANOR & OCEN JAMES  / SACCADESRIAN TREANOR & OCEN JAMESSACCADESLP(レコード)ウガンダの弓形ハープ、アトゥングの音をモデリングしデジタル処理など施した仮想楽器と、不規則に鳴る打楽器の音の絶妙で予測不可能な絡み合いに、ナチュラルハイなってしまうアルバム。さすがNyege Nyege!
( 下北沢店 / 松村莉央 )
FABIANO DO NASCIMENTO / DAS NUVEMSFABIANO DO NASCIMENTODAS NUVEMSLP(レコード)ロサンゼルスを活動拠点とするリオデジャネイロ出身のギタリスト、ファビアーノ・ド・ナシメント。本作は現代ジャズとブラジル音楽のフォークロア、LAビートをシームレスに繋ぐエレガントで探索的な内容である。最も好きな作曲家のひとりがエグベルト・ジスモンチと語っている彼の、11月リリース予定のアルバムが楽しみで仕方ない!!
( JazzTOKYO / 良川真理 )
YOSSI FINE & BEN AYLON / BLUE DESERTYOSSI FINE & BEN AYLONBLUE DESERTLP(レコード)イスラエルのサイケデリック・ロック。A3とB2の強烈なアッパー感がよいです。ケミカルブラザーズなんかが好きな人はハマるかもしれません。
( 新宿ジャズ館 / 高田月歩 )
LUCIA FUMERO & HORACIO FUMERO / LOS FUMEROSLUCIA FUMERO & HORACIO FUMEROLOS FUMEROSLP(レコード)ここ数年、毎年話題作を生み出しているカタルーニャ。ルシア・フメーロ新作は親子デュオで器楽曲メインの静謐ながら独特の感性が光る一枚。時折配される歌モノのリラックス効果により、音数少なめでもさっぱりとした聴き心地なのも良い。
( 横浜関内店 / 山田竜輝 )
DANIEL OGREN ダニエル・エグレン / FASTINGEN-92DANIEL OGREN ダニエル・エグレンFASTINGEN-92LP(レコード)Sven Wunderのギタリスト、待望のソロ作。多幸感あふれるアンデス・バレアリック・グルーヴ、こんな音像聞いたことない!
( 渋谷ジャズ/レアグルーヴ館 / 小谷耕平 )
VIJAYA ANAND / ASIA CLASSICS 1: THE SOUTH INDIAN FILM MUSIC OFVIJAYA ANANDASIA CLASSICS 1: THE SOUTH INDIAN FILM MUSIC OFLP(レコード)デヴィッド・バーンのLUAKA BOPが20年以上前にリリースしたVIJAYA ANAND作品集が奇跡のLP化!!スーパーキラーなNaane Maharaja収録。頭がぐちゃぐちゃになるカオスな世界をぜひ!
( CDレコードアクセサリー・収納ストア / 山本嘉一 )
KOLUMBO / GUNG HOKOLUMBOGUNG HOLP(レコード)今年のエキゾ系新譜でもっとも聴いた1枚。ヴィンテージシンセで奏でられるゆったりとしたメロディが魅力的な1枚。 45回転の2枚組というかなりの豪華仕様で音質も抜群です。
( 渋谷ジャズ/レアグルーヴ館 / 柴田健吾 )
OLAYA SOUND SYSTEM / SUENAN LOS OLAYAOLAYA SOUND SYSTEMSUENAN LOS OLAYALP(レコード)長いキャリアを持ちながらもCDしかリリースしてこなかったペルーのクンビアバンドが初のアナログリリース。びっくりするほど通して聴けます。これはぜひ盤で!
( 商品部 / 菅原 )
REX OMAR / REX OMARREX OMARREX OMAR12"(レコード)スネアの硬さとしなやかなボーカルのバランスが◎ナイジェリアのアーサー・ラッセルこと Ayo Manuel とあわせてどうぞ!
( 商品部 / 菅原 )
THEODOR / THEODORTHEODORTHEODORLP(レコード)今年扱った商品でもっとも印象に残ってるものの一つ。流行りのトピックを探せばいくらでもあるのですが、結局はベーシックな価値観や良さが強いのだなと思い知らされました。
( 商品部 / 菅原 )
UMEKO ANDO / UPOPO SANKEUMEKO ANDOUPOPO SANKELP(レコード)アイヌの伝承歌謡ウポポと口琴ムックリの名手、安東ウメ子がトンコリのOKI、トゥバの等々力政彦、パーカションのN'DANAといった音楽家と作り上げた2003年リリースの傑作。すべての音符と音節に、優しい微笑みがあるように思える。この音楽は、心にそっと響く。
( 商品部 / 菅原 )
STEVE SHEHAN / ARROWSSTEVE SHEHANARROWSLP(レコード)パーカッショニストらしいアプローチが心に迫る。無国籍と謳っているが地に足が着きまくっている誰にも真似できない音楽。『Indigo Dreams』ととっかえひっかえして楽しみましょう!
( 商品部 / 菅原 )
ANA FRANGO ELÉTRICO / ME CHAMA DE GATO QUE EU SOU SUAANA FRANGO ELÉTRICOME CHAMA DE GATO QUE EU SOU SUALP(レコード)ブラジリアン・ブギーの伝統をサブスク・ネイティブ世代ならではの感覚でアップデート!1曲目から最高すぎます。今年のブラジル・ベストアルバムは間違いなくこれ。
( 商品部 / 江利川侑介 )
ZÉ IBARRA / MARQUÊS, 256.ZÉ IBARRAMARQUÊS, 256.LP(レコード)シンプルな弾き語り。何も目新しいことはないのに、なぜこうも彼の音楽に魅了されるのだろう?ブラジル音楽が、世界のなかでも特異な存在感を放ち続ける理由が、本作には凝縮されているように思えます。
( 商品部 / 江利川侑介 )
XENIA FRANÇA / EM NOME DA ESTRELAXENIA FRANÇAEM NOME DA ESTRELACD昨年に続き、今年もホットトピックだったアフロ系ブラジル人たちによる音楽。本作はそういったルーツに根差しつつも、ある種のステロタイプから自由になろうとする、唯一無二のスタイルを確立した一枚。聴くほどに引き込まれます。
( 商品部 / 江利川侑介 )
ANDRES BEEUWSAERT / DOS RIOSANDRES BEEUWSAERTDOS RIOSLP(レコード)自身で監修したことを抜きにしても、リイシューものではこれが最も印象深かったです。アルゼンチンにこんなにも素晴らしい音楽シーンがあるのかと、当時衝撃を受けた一枚。ジャケットの世界観を再現すべく、コーティング仕様で仕上げた点もコダワリです!
( 商品部 / 江利川侑介 )
※許可なく複製・転載することを禁じます。