大阪拠点の電子音楽家、7FOが放つ2026年待望のニューアルバム!
大阪拠点のコンポーザー・パフォーマー、7FO がその名を広めた名盤『竜のぬけがら』(2018)以来、満を持してエム・レコードから発表する待望のニューアルバム。そのイメージは「質量」。
ある日、ふと道でひろった石が7FOの掌で割れました。音楽家である前に東アジア人という属性をもつ7FOに突如開いた説明のつかない「自然」、そこに音楽家という性(さが)が作動して掴み取った「音の種」のようなものを育て、ある種の媒介者として、自然に投げ返した音の群れ、それが本作だと思われます。音に質量は無いはずなのに、このアルバムの音には手で触れられる実体があるかのようです。かつて武満徹は「自分を超えた自然や未知の響きに対して、自らを投げ出すことによってのみ、本当の音に出会うことができる」と言いました(『音、沈黙と測りあえるほどに』)。「質量」という言葉には、ダイナミクスのないノイズ、金属的響き、耳をつんざくダンスフロアの狂乱、様々な形態のドローンなどの音響イメージが思い浮かび、それぞれは独自に「重厚」と言えますが、7FOは重厚の異なる側面を探求しました。密度の高い低周波、彫刻のように凝縮された音の塊、微妙に揺れ動く重力場、躍動感あふれる喜びと滲み出るようなユーモアの集合体です。2024年から2025年にかけて録音された本作で、7FOはドラムマシン、ギター、シンセサイザーと音楽的ビジョンを8つのコンパクトな構造に集約しています。これらの構造は、アメリカの戦前ブルースの強烈なエッセンス、エチオピアの伝統音楽の魂からも部分的にインスピレーションを受けています。『ひろった石が割れた』の出発点は、7FOが初めてシングル曲というコンセプトに挑んだ7インチ「ヒーリング剣」(2023年)のカップリング曲であるライブ一発録りの「蛇」に遡ります。この7インチがヘンリー・ロリンズの手に渡り、彼のラジオ番組でB面の「蛇」がオンエアされたことが7FOを刺激し、それが「しろへび」という曲に変態し、アルバムの画竜点睛となって『ひろった石が割れた』が完成しました。音の種を視覚的に育てたようなアートワークは飛鷹宏明によるものです。
7FOは大阪を拠点に活動する電子音楽家/プロデューサー。2010年頃より音楽制作を開始し、ギターやシンセサイザー、ドラムマシン、サンプラー、エフェクターなどを用いた独自の宅録スタイルで作品を制作。アンビエント、ダブ、電子音楽を軸に、自然界の音や造形から着想を得た、有機的で幻想的、そしてどこかユーモラスなサウンドを展開している。
2013年の『Fate』、2015年の『発酵するゼロ』などを経て、RVNG Intl.、Bokeh Versions、Métron Records、EM Records、conatalaなど国内外のレーベルから作品を発表。2018年には初期作品をまとめた『Moment (Selected Works 2012–2017)』をMétron Recordsから、同年に代表作のひとつ『竜のぬけがら』を大阪のEM Recordsからリリースした。2022年には『蘭 – 茫天』、2023年には初期の宅録音源をまとめた『Homemade Inspirations』をconatalaより発表。国内外で高い評価を獲得している。
自然の中に存在する規則性と不規則性、水の流れ、植物や生き物の形などを音へと置き換えるようなその音楽は、環境音楽やニューエイジ、実験電子音楽、ダブといった要素を自由に横断しながら、7FOにしか生み出せない親密で色彩豊かな音世界を描き続けている。
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