【日本のロック・ポップス】いますぐ聴いてほしい オールジャンル 2023 | ディスクユニオンのスタッフが一年の中で印象に残った作品を紹介 | 2ページ

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2023.12.06

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いますぐ聴いてほしい オールジャンル2023 - 日本のロック・ポップス
いますぐ聴いてほしい オールジャンル2023 - 日本のロック・ポップス


■いますぐ聴いてほしい オールジャンル2023 - 日本のロック・ポップス


アーティストタイトルフォーマットレビュー
Juice=Juice / JuicetoryJuice=JuiceJuicetoryCDJuice=Juice10周年のセルフカバーアルバム。これまでの素晴らしい楽曲を数々を今のフレッシュなメンバーでお届け!みっぷる!みっぷる!
( 新宿クラシック館 / 渡辺洋輔 )
GEZAN with Million Wish Collective / あのちGEZAN with Million Wish CollectiveあのちCD北は彼の地、阿寒湖で開催されるアイヌ文化の伝承者と現代ミュージシャンが共演する「ウタサ祭り」への参加や前作『狂』では日本の「踊り」の敷居にロックやパンクのビートで踏み込み文化的理解を深めてきたニッポンのトライバル・ロック・バンドが、“GEZAN with Million Wish Collective”として届ける肉声の記録。バグパイプとエレキギター、先祖と子孫が交わす言葉、現代文明が終わった(い)のちの一つ前を舞台に今が古き良き未来のタイムレスな時空間へナビゲートされる。 性別がある、種族がある、ツノがある、シッポがある、形のあるもの、形のないもの、全ての血流が注がれる作品の心臓である#7「萃点」。この山場へ向かうシームレスな曲構成とその登頂は絶景で、赤子に生まれ変わる様なイノセントを体感する。血を絶やすな、血を燃やせ、血を繋げ、漲る生命力、集合体的個体、原生生物からのメッセージ。言いたい事がある。言えない事がある。でも言いたいから音楽を聴く。思考の反芻、思想の自由、ファズ信仰、主と裏切り、イエスかノー、全員参加、人間讃歌、銃口と火口、悲鳴と産声、頭脳警察に救急車、霊柩車、乳母車、パトカー、サイレン、イマジンオールザピーポーピーポー...情報過多でよくわからない君の中の喧騒も狂騒も空想も、その中で聞こえる一番大きい声がGEZANであるなら救われるものがあるわけで。
( 新宿ヘヴィメタル館 / 井出翼 )
fishbowl / 王国fishbowl王国CDジャケットの元ネタの地味さはないライブ・キラーチューン「熱波」「半分」「平均」を含む4人になって初のフルアルバム。ヤマモトショウさんによる「奇をてらったことをする普通じゃないアイドル」に寄せすぎない丁度いい塩梅の仕掛とそれぞれキャラが立った4人のメンバーによる遊びと真面目の緩急の虜になるファンがこれからもっと増えるのではないかと思います。でかい感動が控えてんじゃん。まずは身近な人を幸せにすることが人生だとしたら「となりにいる人に僕と半分ずつの愛を」なんて素敵な歌詞だと思います。あと、ライブがめちゃくちゃ良いです。
( (1F)アニソン・ゲームミュージックストア / 茂木康博 )
TOKUTARO HOSOI 細井徳太郎 / 魚 _ 魚TOKUTARO HOSOI 細井徳太郎魚 _ 魚CD細井徳太郎発見の2023年、締めくくりにリリースされた1stアルバム。クリスタルな恋人たちもフリッパーなギタリストもオタクも音楽嫌いも必聴。ジャズもロックもつまらんと嘆く音楽狂の未来を占う試金石。魚だけあって新鮮です。
( JazzTOKYO / 赤尾二郎 )
裸のラリーズ / CITTA' 93裸のラリーズCITTA' 93CDまずこの伝説がいくつも語り継がれる93年の公演が公式から音源化されたことにこの上ない驚きがありました。ラリーズ史上最もクリアな音質で録音されており、幾多ものブート盤では聴きとれなかった他メンバーの演奏に注目することができます。特にこの公演でサイドギターを務めた石井勝彦氏の演奏は、目立ったプレイはないもののさりげないフレーズなどでラリーズの楽曲に様々な表情を持たせていることに気づかされます。これまでの公式音源やブート盤のような生々しさや暴力的なサウンドを期待すると少し肩透かしを食らうかもしれませんが、あのギターの轟音の迫力はもちろん失われておらず、水谷氏以外のラリーズの演奏に焦点をあてることができるという点で非常に素晴らしい作品となっております。
( (4F)新宿 ラテン・ブラジル館 / 齋藤茂春 )
坂本龍一 / ぼくはあと何回、満月を見るだろう坂本龍一ぼくはあと何回、満月を見るだろうBOOK聞き手・鈴木正文氏のあとがきを読んでほしい。『GQ』でフェラーリを褒めるような興奮した筆致ではなく、教授の最期の日々を綴る淡々とした筆致の端々にエモーションが込められていて、じんわりと感嘆し落涙した。聞き手が鈴木さんでよかった。追悼文としてこれ以上のものがあるだろうか。
( JazzTOKYO / 逆瀬川友太 )
SPOOL / (image for)drawing on canvasSPOOL(image for)drawing on canvasLP(レコード)ルーツであるシューゲイザーや日本のロックを軸に"現代音楽シーンのトレンドを一切無視した超時代的なオルタナティブ・ロック"を掲げた3rdアルバム。
( ROCK in TOKYO / 肥沼直也 )
schedars / schedars(LP)schedarsschedars(LP)LP(レコード)こんなバンドが日本から出てくるとは!ジャキジャキのギターに荒れ狂うサックス、そしてそれに女性ボーカル乗る。いつまでも踊り狂えます。ポストパンク好き必聴盤です。
( 池袋店 / 古田翼 )
君島大空 / 映帶する煙君島大空映帶する煙CD待望の1stフルアルバム!ついつい鼻歌をうたいながら聴いてしまう心地よさがあります。「ぬい」が特にお気に入りです!夕焼けを眺めながら聴いていただきたい作品です。
( CDレコードアクセサリー・収納ストア / 津田 )
BREIMEN / TityBREIMENTityCDこのアルバム"Tity"は一つ一つの曲に個性的な主人公がいて曲調や歌詞でそれを体感できるのが魅力の一つです!BREIMENならではの遊び心があるそんな1枚。BREIMEN(音ガキたち)の最高の演奏をぜひ聴いてほしい...
( 大宮店 / 鯨井捺菜 )
CRYAMY / FCKECRYAMYFCKECD500円で20分超えというセンセーショナルな作品ですがそんな長くも感じないし、ただただカッコいい。まさかのスティーヴ・アルビニがプロデュースするアルバムも今後出そうですので是非注目です!
( 池袋店 / 藤原理希 )
SHUTA HASUNUMA 蓮沼執太 / unpeopleSHUTA HASUNUMA 蓮沼執太unpeopleCDコーネリアス、ジェフ・パーカー、灰野敬二ら豪華ゲストが参加した蓮沼執太の最新作『unpeople』は、 電子音/ノイズと生楽器・インプロヴィゼーションが融合した久々のエレクトロニカ的作風。 さまざまな心象風景を想像させる珠玉の楽曲群に拍手。
( (BF)新宿 平成J-POPストア / 加治屋邦彦 )
坂本龍一 / 12坂本龍一12LP(レコード)Art is long, life is short. 最期まで音楽と共に。 目に映る日常の音を膨らませて描かれた彼のスケッチたち。 美しい音楽よ永遠に。
( お茶の水駅前店 / 岩崎佳音 )
ドレスコーズ / 式日散花ドレスコーズ式日散花LP(レコード)昨年より続くドレスコーズの夏。前作に引き続きシンセを多く使用しかなりポップな作風。「襲撃」などのジャキジャキギターやベースラインはポストパンクも思わせますし,「在東京少年」はあらたなアンセムになりそうな予感。
( お茶の水駅前店 / 中本遼士 )
Ryusenkei 流線形 / TOKYO SNIPERRyusenkei 流線形TOKYO SNIPERLP(レコード)21世紀に再生回数最多のアルバムはおそらく流線形の2枚。それでもなお繰り返し聴きたくなる不思議な2枚。こちらの盤では一十三十一が江口ニカ名義で歌っています。
( JazzTOKYO / 赤尾二郎 )
ZUTOMAYO ずっと真夜中でいいのに。 / 沈香学ZUTOMAYO ずっと真夜中でいいのに。沈香学CDにんにくマシマシ☆おどれる超たいさく!
( お茶の水駅前店 / 深野景大 )
坂本龍一 / 12坂本龍一12LP(レコード)このミニマルさは闘病生活のゆえか、あるいは辿り着いた境地なのか。ただのアンビエント作品と違うのは、奏者の息遣いが聞こえてくるという点。発売当初に聞いた時には張り詰めた切迫感のようなものを感じましたが、今聞くとどうでしょうか。
( 新宿ジャズ館 / 高田月歩 )
矢舟テツロー / 惑星/指切り矢舟テツロー惑星/指切り7"(レコード)もしデビュー当時にリリースしていても、高評価を得ることはできなかったであろう、カバー曲のカップリング7インチ。ベテランにしか醸し出せない軽さとまろやかさで、名曲を料理しています。
( 下北沢店 / 石橋和博 )
じゃがたら / 裸の王様じゃがたら裸の王様CDザ・フールズや裸のラリーズなどをたくさん聞いた一年でした。中でも久保田麻琴氏による最新リマスターのじゃがたらはよく聞きました。2023年でも「もうがまんできない」が心に刺さりまくりですが2024年はどうかいい年になりますように。
( (BF)新宿 平成J-POPストア / 松岡秀樹 )
柴田聡子 / しばたさとこ島柴田聡子しばたさとこ島10"(レコード)しばたさとこ島リリースより10周年で再発されたド名盤。ジャケットも最高、一生聞きたい1枚です!!!!
( 下北沢店 / 高坂麻衣子 )
台風クラブ / アルバム第二集台風クラブアルバム第二集CD日本語ロックの西日、京都のスリーピースバンド・台風クラブの5年半ぶりのニューアルバム!この5年半、全国ほぼすべての彼らのライブに足を運び、すべての曲の初披露に立ち会いましたが、いったいどんな音源になるのかと期待値が上がるばかりでした。そんな期待を遥かに超えてきた今作。コロナ禍を経て生み出された石塚淳のソングライティング、聴く者に汲み取りしろを与えてくれる34分間、もう二度と戻れない過ぎ去ったあの日・自分自身の不甲斐なさ情けなさを感じながらも生きていかなければいけない毎日、そんな人生を歌ってくれている何度も聴き返してしまう愛すべき10曲です。その時々に出来上がった曲を詰め込んだ「第二集」というタイトルがふさわしく、メロコア、マージービート、90’sJ-Pop、Britpop等々曲調もバラバラで良い意味で統一感のないアルバムです。シングルでリリース済みの曲にはリテイクが加えられているので、聴き比べるのも楽しいです。彼ららしい「それでいいの!?」なジャケも最高!音源はもちろんのこと、ジャケの紙質にまでこだわり抜いた彼らの真髄"アルバム第二集"ぜひお手に取ってほしい1枚です!
( お茶の水駅前店 / 棟方明穂 )
RYUICHI SAKAMOTO 坂本龍一 / 12RYUICHI SAKAMOTO 坂本龍一12CD71回目の誕生日にリリースされた生前最後のアルバム。正直な所、最初に聴いた印象は「難しい作品だなぁ」でした。そして亡くなられた以降はその死を受け止められなかった事もあり「美しく、あまりにも悲しい作品」となり、ショックからほとんど聴けなくなりました。半年ほど経過し今回の企画に参加する為に改めて聴いてみると、その極限までそぎ落とされた音数の少なさが「なんて意欲的な作品なんだ」という印象に。晩年の坂本氏ならではの美しいメロディと張り詰めた空気感。音がしない空間さえも美しく感じてしまいます。 最小限の音で作られた作品だからこそ、その時の気持ちや環境で大きく印象を変えるのかもしれません。偉大な作曲家 坂本龍一のラスト・アルバム。2023年が終わる前に今すぐ聴いてもらいたい。
( 下北沢店 / 三田謙二 )
blgtz / チルコ (LP)blgtzチルコ (LP)LP(レコード)2003年発売の1stミニアルバムのアナログリイシュー。宅録ならではの湿った空気感、リフレインするアルペジオと揺蕩うアンビエントサウンドは現行のLo-Fiシーンにも通ずる音楽性であり、デビュー作ながら既にblgtz=田村昭太の才能が発揮されている。二十年経った今なお輝き続ける、「ゼロ年代の孤独」を切り取った傑作である。
( ROCK in TOKYO / 林 那由多 )
SAKURAZAKA 46 櫻坂46 / 承認欲求SAKURAZAKA 46 櫻坂46承認欲求CD櫻坂46の7枚目のシングル。表題曲はプロデューサータグが聞こえてきそうなイントロ、間奏部分で垣間見えるダブステップ、ラップやスクラッチ音などグローバルを意識したサウンドは、前身である「欅坂46」の先鋭的なコンセプトを彷彿とさせる1曲。Type-CのBlu-Rayに収録の2023年1月に加入した3期生、小田倉麗奈による、リリックを梅田サイファーのKOPERUとteppei、トラックはISSEIが手掛けた個人PV「オダクラップ」もセットで。
( 商品部 / 小林卓矢 )
尾崎豊 / 十七歳の地図(LP)尾崎豊十七歳の地図(LP)LP(レコード)高校時代に出会った尾崎豊は言わずもがなどのアルバムも素晴らしいのですが、この十七歳の地図は前思春期から青年期にかけての心情が鮮明に映し出された一枚だと感じます。この心に真っ直ぐ届く歌詞とともに普遍的なコードの羅列を描いた代表曲『15の夜』『僕が僕であるために』、そして音階に一味加えながらもその美しさ、カッコよさを際立たせた表題曲『十七歳の地図』や『街の風景』といった音楽性にも拘った名曲尽くしには頭が上がりません。アナログで聴く最高の一枚を是非手に取っていただきたいと感じます。
( 商品部 / 新福美桜 )
川本真琴 / ひかり川本真琴ひかりLP(レコード)待ちに待った新作、最高です。“GEDATSU in love”が好きです。
( SP・BP / 菅野雄太郎 )
サディスティック・ミカ・バンド / 1973-1976 LP BOXサディスティック・ミカ・バンド1973-1976 LP BOXLP(レコード)加藤和彦、ミカ、小原礼、高橋幸宏、高中正義という奇蹟的なメンバーが集結した伝説的なバンド。1stアルバムのリリース50周年記念企画として実現した感涙の企画! 『サディスティック・ミカ・バンド』+初回盤付属の特典7インチ(ともに1973年)、『黒船』(1974年)、『HOT!MENU』(1975年)、『ミカ・バンド・ライヴ・イン・ロンドン』(1976年) はすべて本作のためにロンドンのアビイ・ロード・スタジオのマイルス・ショーウェル氏によるマスタリングを経たサウンドがハーフ・スピード・カッティングで溝に刻まれた180g重量盤アナログ! さらにはデヴィッド・ボウイやマーク・ボランの撮影でも有名な鋤田正義によるロンドン・ツアー同行時の貴重なメンバーの写真が掲載された写真集も付属。2023年の日本ロック復刻重要作にしてコレクションの価値ある逸品です。
( 商品部 / 杉本博士 )
帯化 / 御池塘自治 (TAPE)帯化御池塘自治 (TAPE)CASSETTE TAPE大山田大山脈・野流・揚など、アンダーグラウンドで良質なアーティスト作品を続々と輩出しているレーベル<造園計画>主催バンド"帯化"の3rdアルバム。ギター/ドラムスのツーピース形態から放たれる音像はあまりにも豊かで、民謡/タイポップスの要素と同時に80'sパンクバンドのブート盤を聴いているかのような埃臭さをも醸し出す怪作。制作周辺秘話が綴られたZINE(9月から発売中)もとても読み応えがあるのでお勧め!
( 商品部 / 浜島 大 )
流線形 / TOKYO SNIPER流線形TOKYO SNIPERLP(レコード)今や日本のみならず世界各国で大人気の現行CITY POPの大名盤 『TOKYO SNIPER』 が熱いラヴコールを受け、リマスタリング、ゲートフォールド(セミWジャケット)、クリアヴァイナル(180g重量盤)の超豪華仕様で待望の復刻!!ヴァイナル・ラヴァーにとっては、今年一番の何を差し置いてもGETすべきアルバムです!
( 商品部 / 駒木野 稔 )
Mrs. GREEN APPLE / ANTENNAMrs. GREEN APPLEANTENNACDミセスの4年ぶりとなるフルアルバムは、全13曲それぞれが強い個性を放つ"支離滅裂"な内容です。これだけあって似ている曲がまったくないのが驚異。そしてどの曲にもミセスの魅力である"心に響く歌詞"と"圧倒的な声"が存在し、様々な楽器や音が使われていてもバンドサウンドとして完成されているのが素晴らしい。ぜひ全曲聴いてこの振り幅の広さに驚かされてほしいです。
( SP・BP / 森田里香 )
くるり / 感覚は道標くるり感覚は道標CDシンプルで良いそんな1枚
( (BF)新宿 平成J-POPストア / 中野 )
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