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言うまでもなくサラ・ヴォーンは三大女性ジャズ・シンガーの一人であり、ジャズ史においても特別な存在と言える。しかしサラの人生は常にチャレンジと共にあり、その結果時としてジャズ評論家達から酷評される作品も生まれている。その代表的な作品こそが本作『センド・イン・ザ・クラウンズ』であり、1970年代最悪の作品と叩かれた作品。忌み嫌われているのにはいくつか原因があって、その一つが1981年にサラがカウント・ベイシー楽団と共演した同名アルバム『センド・イン・ザ・クラウンズ』の存在がある。あちらは正統派ジャズ・オーケストラをバックにスタンダードをスウィンギーに唄う期待通りの作品、こちらは時のヒット作品を唄う作品。日本のジャズ・ファンの皆さんならどちらを選ぶかは言うまでもない。それとこのジャケット。タイトルに引っ掛けてピエロを用いるにしても、もう少しサラ・ヴォーンの作品であることを前面に出しても良かったのでは・・とこればかりは残念で仕方ない。またバックを務めるビッグバンドもバリー・ホワイト&ラヴ・アンリミテッドのジーン・ペイジやモータウンのウェイド・マーカス、ミシェル・ルグランらそうそうたるアレンジャーが指揮をしているのに、どうしても安っぽいオムニバス盤のようなイメージがつきまとう。しかしクロスオーヴァー系作品として本作は極上の作品で、ジャケットはともかくもう少し正当な評価を与えて欲しい作品だ。
SARAH VAUGHAN / サラ・ヴォーン