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今作のトップナンバーのタイトルにも表れているように、YBO 2 はその当初から変身に次ぐ変身をたどってきた。
オリジナル・リリース時期は1986 年12 月24 日とクレジットされているが、結成からのオリジナル・メンバーは北村のみで、同年に先立って発表された1st EP「DOGLAMAGLA」、1st Al「ALIENATION」期に固められていた北村・吉田・NULL のラインナップからNULL が脱退、北村・吉田を核に新たなG として河本が5 曲に参加しつつも、森川(Z.O.A、血と雫)もG とVo で同じ曲数に参加している。こうした編成上の“変身”はこの後も続くことになるが、音楽性は今作でいったんの完成形を示している。どうしてもイメージの強さが突出してしまっている「ドグラマグラ」や「AMERIKA」を収録した1st『ALIENATION』でのインパクトの前面性に比すれば、2 部作となっているタイトル曲「I」でのブリティッシュ・トラッドやメル・コリンズばりのMAL のサックスが炸裂する「II」でのジャズ・ロック感は、北村の音楽的嗜好の由来がスクエアにうかがえよう。
また、後の「光の国」につながるようなサビ・メロでのポップ感が際立つ「DEADHUMAN'SPARADISE」や変拍子の嵐の中で和歌が口ずさまれるようなVo アプローチのSPRINFIELD」など、パンクとプログレ、ヘビメタがまったくの異形に“変身”されていく様は、現在ではほとんどお目にかかれなくなった音楽的カタルシスをいささか暴力的にせよ描き切って
いる。
中村宗一郎によるリマスタリングは、既発のBOX 収録盤でとはまったく別個に、立体的な音像を見事に浮かび上がらせている。
YBO2 / ワイビーオーツー