
はじめての シンセ・ポップ
レコード・CD 名盤・定番選

1970年代後半のヨーロッパで産声を上げたシンセ・ポップは、アナログ・シンセサイザーの冷徹な響きと人間の温かいメロディを衝突させ、音楽の歴史において最も革新的な時代を築き上げました。機械的なシーケンスビートの反復は、単なる一過性の流行にとどまらず若者の抱える都市の孤独やロマンティシズムをまさに代弁しました。妥協なき電子音の美学を傍らに、当時のプログラミング技術と前衛的な精神性が融合した結果、この時代の楽曲は現代のダンス・ミュージックやオルタナティヴ・ポップの完全なる基盤として機能し続けています。
シンセ・ポップを代表する名盤・定番のレコード・CDを厳選。ディスクユニオンの公式通販サイトならではの豊富なカタログから、おすすめの作品をご紹介いたします。
※新品在庫なし、売切商品も含みます。
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■コンテンツ
▽ジャンル俯瞰データ
▽■創始者とシンセ・ポップの巨星たち
▽■ニュー・ロマンティック、メランコリー&アートポップ
▽■ヨーロピアン・シンセ、イタロ&NDW
▽■ダンスビート、ハイエナジー&北米ポップ
▽■カルトクラシックス&ヒドゥン・ジェムズ

●発祥地
イギリス、ドイツ
●時代背景
1970年代後半〜1980年代、アナログからデジタルへの過渡期、録音技術・宅録環境の進化
●音楽的特徴
アナログ・シンセサイザー、ドラムマシン、シーケンサーを主軸とした構築美とポップ・メロディの融合
●代表的アーティスト
KRAFTWERK / HUMAN LEAGUE / DEPECHE MODE / NEW ORDER
●キー・パーソン/キー・プロデューサー
VINCE CLARKE / TREVOR HORN / GIORGIO MORODER / STOCK AITKEN WATERMAN
●注目レーベル(オリジナル/再発)
MUTE / FACTORY / VIRGIN / ZTT

■創始者とシンセ・ポップの巨星たち
イギリスを中心とした黎明期のシーンでは、従来のバンド・サウンドを解体し最先端のエレクトロニクスを大胆に導入する実験が数多く試みられました。KRAFTWERKが1978年に発表した『THE MAN-MACHINE』は、電子音楽の枠組みを決定づけた金字塔。続く1981年、HUMAN LEAGUEによる『DARE』はシンセサイザーのみのアンサンブルによるポップ・ソングを確立し、爆発的な商業的成功を収めました。
そして同じく1981年にリリースされたDEPECHE MODEの『SPEAK & SPELL』は、初期の純粋なエレクトロ・ポップの輝きを放ち、後続のシーンに多大な影響を与えました。こうしたシーンの熱気は、GARY NUMANが提示した冷徹なミニモーグの美学や、NEW ORDERによるエレクトロ・ダンス・ビートへの過激な実験、ソウルの叙情性とローファイな電子音で都会の退廃を描き出したSOFT CELLを経て、現代へと地続きで繋がっていきます。

■ニュー・ロマンティック、メランコリー&アートポップ
ニュー・ウェイヴに華麗なファッションと耽美的な芸術性が融合しはじめると、電子楽器が単なる機械音を超えてドラマチックな感情を表現する手段へと進化しました。ULTRAVOXが1980年に発表した『VIENNA』は、MIDGE UREを迎えドラマチックで重厚なシンセ・ポップの様式美を完成させた歴史的作品です。同年リリースのVISAGEによる『VISAGE』は、ロンドンのクラブであるBLITZを中心としたニュー・ロマンティックの隆盛を視覚と聴覚の両面から支えました。
翌1981年、JAPANが放った『TIN DRUM』は、DAVID SYLVIANの美意識と独創的な電子音響アプローチにより、ジャンルを芸術の域まで高めました。きらびやかなカッティング・ギターと硬質なファンク・ベースを融合させ時代を牽引したDURAN DURANのポップ・センスや、ファンカホリックなダンス・ウェイヴを鳴らしたSPANDAU BALLETの試みは、ANNIE LENNOXのソウルフルな歌唱で世界を席巻したEURYTHMICSの最高峰のエレポップへと結実します。

■ヨーロピアン・シンセ、イタロ&NDW
ヨーロッパ大陸の各地では、独自の冷徹な言語感覚やリゾート地の哀愁を反映した個性豊かなエレクトロ・ミュージックが隆盛を極めました。YELLOが1985年に発表した『STELLA』は、サンプラーを駆使した実験的なエレクトロニック・サウンドとポップなメロディを融合させた傑作です。1984年リリースのALPHAVILLEによる『FOREVER YOUNG』は、哀愁と壮大さを併せ持つロマンチックなサウンドで世界的な大ヒットを記録しました。
そして1985年、PROPAGANDAの『A SECRET WISH』がTREVOR HORN主宰のレーベルZTTから放たれ、完璧に統制された重厚なインダストリアル・シンセ・ポップの極致を刻みました。ほか、洗練された極上メランコリックなエレクトロニック・サウンドを鳴らしたHUBERT KAH、澄んだハイトーン・ヴォイスでヨーロッパ全土を虜にしたポップな歌姫SANDRA、イタリア特有の夏の哀愁ユーロ・ディスコ・ビートを打ち立てたMIKO MISSIONなど、各地各様のシンセ・サウンドをお楽しみください。

■ダンスビート、ハイエナジー&北米ポップ
大西洋を渡ったダンスフロアでは、より高速で肉体的なビートと煌びやかなアーバン・センスが結びつき、世界的ヒットが量産されました。BRONSKI BEATが1984年に発表した『THE AGE OF CONSENT』は、JIMMY SOMERVILLEの強烈なファルセット・ヴォーカルを武器にマイノリティのメッセージをエレクトロ・ダンス・ビートに乗せた画期的な作品です。その後、彼が結成したTHE COMMUNARDSによる1986年の『COMMUNARDS』はハイエナジー色をさらに強めヒットを連発しました。また1985年、DEAD OR ALIVEの『YOUTHQUAKE』は、PETE BURNSの妖艶なキャラクターとSTOCK AITKEN WATERMANの制作による高速ユーロビートの完成形を打ち立てました。
パンキッシュなエッジとキャッチーなロック・テイストを高純度の電子ポップへと昇華したKIM WILDE、うねるアナログ・シンセとディレイを効かせたSF的なギター・アンサンブルで全米を揺るがしたA FLOCK OF SEAGULLS、GIORGIO MORODERの手により妖艶で洗練されたユーロ・エレクトロ・スタイルをアメリカの地で開花させたBERLINの出現など、シンセ・ポップは対岸で更なる深化を遂げていきます。

■カルトクラシックス&ヒドゥン・ジェムズ
商業的なメインストリームの影には、短命に終わりながらも後世のクリエイターに絶大な影響を与え続ける美麗な傑作たちが無数に埋もれています。BUGGLESが1980年に発表した『THE AGE OF PLASTIC』は、テクノ・ポップとポップ・ミュージックの融合をいち早く実行しミュージック・ビデオ時代の到来を告げた記念碑的作品です。1983年にリリースされたASSEMBLYのシングル『NEVER NEVER』は、VINCE CLARKEがYAZOO解散後に結成した短命なプロジェクトでありながら極限の美しさを刻みました。同年、オーストラリアから登場したREAL LIFEの『HEARTLAND』は、哀愁あふれるドラマチックな旋律でチャートを賑わせました。
ニュー・ロマンティックの華麗な影響下からスタートし、シャープなシンセ・ベースとファンキーなグルーヴで頭角を現した同オーストラリアのPSEUDO ECHO、強烈なヴィジュアルのSAL SOLOを擁し重厚なディスコ・ビートとドラマチックな旋律を響かせたCLASSIX NOUVEAUX、ダーク・ウェイヴの耽美な陰影ときらびやかなエレポップのダンサブルなビートを高度に融合させカルト的人気を誇ったスコットランドのSECESSIONなど、各地で美しく咲いたシンセ・サウンドもぜひお探しください。