生涯のテーマ”マス・ヒステリズム”の集大成にして完成形
- 試聴可能
- 通販番号
- 1008363590
- 発売日
- 2021年10月20日
- EAN
- 4539113108182
商品詳細情報
未来への危機感・警告から思考した生涯のテーマ”マス・ヒステリズム”の集大成にして完成形
"本作は、1991年3月に横浜で行われた高柳昌行〝アクションダイレクト〟の最後期の演奏である。
高柳はこの演奏の翌月、4月の初旬頃から体調を崩し、それでも4月15日には新宿〈安田生命ホール〉、4月27日には名古屋〈ギャラリーないとう〉(現在は閉廊)で同じくアクションダイレクトのコンサートを行っているが、体調は回復を見せることなく、名古屋での演奏のあとは予定をすべてキャンセルしている。そして6月23日、帰らぬ人となった。
だが本作が演奏された時点では、高柳はまだ体調を大きく崩してはいなかった。この演奏の当日は特に体調がよく、演奏の準備も十分に行われたそうだ。当日の演奏の現場にいた人の証言によれば、小さなホールでの演奏だったのでいつもよりリラックスして演奏していた、あるいは楽器(アクションダイレクトの演奏システム)のオペレーションにも迷いが感じられなかったという。
実際、本作では、たとえば最初の「Variation I」は冒頭からアクションダイレクトらしい轟音の渦が奏で続けられるが、演奏も山場を超えたあたりでいきなりボンっ、と静寂を生ぜしめたり、続く「Variation II」では、次の「Variation III」への展開を念頭に置いたかのような漸次投射の手法を用いるなど、抽象的な完全即興演奏の中に於いても、なにか高柳が聴き手に訴えかけたい主張を生き生きと自由闊達に表現しているように聴こえる。
そういう点では、単に死の三ヶ月前の演奏という時期的なことだけでなく、1985年に演奏活動を開始したアクションダイレクトとしても、そして高柳自身の音楽活動としても、ほぼ最後の、そして完成に到達した(あるいはしつつあった)一撃といってよいだろう。
そうした完成度の高さから言えば、本作での演奏は、高柳の演奏活動がニュー・ディレクションからアクションダイレクトに発展していく中での大きなテーマとなった〝マス・ヒステリズムに対する考察や危機感〟についての集大成であると言えるかもしれない。
なお本作に付属の冊子では、往時のコンサートの雰囲気も味わうことができるよう、高柳がコンサートで演奏の合間に〝危機感と警告〟を語っていた〝演説〟の模様も採録。
さらに、アクションダイレクトとしての演奏がほぼ完成に近づいた演奏ということで、アクションダイレクトの最終的な演奏システムの構成についても、当時の関係者の証言にシステム構成図を添えて紹介した。アクションダイレクトに関する貴重な資料としても、ご堪能いただけるものと思う。(2021/7 青木 修)"
ソングリスト
Disc 1
-
1. Variation I 19:16
-
2. Variation II 6:42
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3. Variation III 14:48
-
4. Variation IV 11:06
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