海中レコーディングによる潮音とともに6つの連作歌曲が収録
- 通販番号
- 1009014151
- 発売日
- 2025年03月20日
- EAN
- 4562409170013
商品詳細情報
藤枝守:
【収録内容】
1. プロローグ:玉垂Prologue“Tamatare” 4:17
2. 天の海Ame no Umi 4:57
3. 妹がためImo ga tame 4:58
4. あへのかたのAhenokatano 4:40
5. 大海Ohwada 3:57
6. -天地Ametsuchi 5:34
7. -枯野Karano 6:52
8. エピローグ:玉垂Epilogue “Tamatare” 6:00
【演奏者】
野々下由香里(ソプラノ)
石川高(笙)、
丸田美紀、中川佳代子(箏)
ボヴェ太郎(舞)
Live Recorded on 17 in March, 2023
at ACROS Fukuoka Arena Hall
「今日は死ぬのにもってこいの日」と題された「植物文様ソングブック」(Fontec: FOCD2559)というアルバムがリリースされたのが2005年。それから20年後に「ソングブック」の第二弾としてリリースされた『枯野』では、一枚目と同じ、野々下由香里のソプラノがフィーチャーされ、2023年3月に福岡市で開催された現代神楽「玉垂(たまたれ)」の演目となった連作歌曲がおさめられている。
「玉垂」とは、干珠(かんじゅ)と満珠(まんじゅ)という二つの珠/玉を意味し、潮の干満のメタファーとなっている。そして、海神(わだつみ)がこれらの珠をあやつることによって潮の流れを司るという。この現代神楽は、干珠満珠をめぐる安曇磯良(あづみのいそら)と神功皇后との逸話をあらたに脚色するかたちで展開された。
宮中に伝わる『御神楽』には、「阿知女作法(あぢめさほう)」とよばれる神楽歌が重要な演目となっている。この神楽歌は、神功皇后が三韓征伐のために新羅に渡るときに、干珠満珠を海神から受け取るために海の底にいた安曇磯良を呼び出す際に呪文のように唱えられた言葉にもとづいているという。そして、折口信夫の説によると、磯良が呼び出された場所が博多湾に位置する志賀島の突端の海域だった。現代神楽「玉垂」では、この「阿知女作法」を織り込みながら、神社研究家の綾杉るなさんの創作による筋書きにしたがって万葉集から4つの和歌と古事記から一篇の歌謡が、志賀島の海域に生息していた海藻の電位変化のデータをもとにしたメロディによって歌づけされた。そして、会場となったアクロス福岡の円形ホールの南側の角に神座を設けて、志賀島海域で海中レコーディングされた潮の流れの音響を背景に、野々下由香里さんの声、石川高さんの笙、丸田美紀さんと中川佳代子さんの箏、そしてボヴェ太郎さんの舞によって神楽仕立てとなった「玉垂」の演目が執り行われた。
このアルバムのタイトルとなった『枯野』は、古事記に収められた歌謡のひとつ。大樹から舟が作られ、そして、舟を燃やして塩が、さらに残りの木片から琴が作られ、その琴が「さやさや」と海藻が揺れるように響くという一連の流れが描かれている。このアルバムでは、海中レコーディングによる潮音とともに《枯野》を含む6つの連作歌曲が「植物文様ソングブック」として収録され、また、和琴の響きのなかで石川高さんによって祝詞「あへのかたの」が唱えられている。
「阿知女作法」という神楽歌に刻み込まれた志賀島をめぐる海の神話。そして、干珠満珠に象徴される古代の海人(あま)の潮への叡智。
このアルバムは、志賀島と古代の海人に捧げられている。
(ラッツパックレコード)
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